花絵本第二弾

「花絵本」というか八重咲の「ローズビオラ」が主体ですが・・・
八重=ダブル=雄蕊が花弁に、というのもあって一種の奇形なので花粉だまりが無く、花粉そのものが少なかったりで無かったり

で、八重の遺伝子を顕在化せずに因子として持っているシングルを交配することで遺伝子を温存することが出来ます。

いわゆるF1の一代雑種ではなく、10代以上繰り返しているので、子どもたちはランダムにシングル・・・花弁が5枚のノーマルな咲き方のものとセミダブル・・・半八重、ダブル・・・花弁が10枚以上のいわゆる八重咲、などがランダムに混じります。

なので、花絵本「やまね工房パンジー」は多様性満載の遺伝子のるつぼと化している訳です。
人為的なかく乱?とも言えるので、もしかしたら神への冒涜かもしれません・・

しかし、わたしとしてはかく美しいものが続けて出現するということは、植物の意思とわたしという一人の人間が協働して出来上がった新しい「美」であって、たぶん人類と植物が共有できるものなんだろうとか勝手に解釈しています。

でなければ、こんなにも心が動く「美しいもの」が誕生するはずが無い(笑い)
でもって、死に損なってその後に、このような出会いがあるとは!

直後には想像すら出来ませんでした。
なおかつ、3.11の震災から原発事故を経て、その後があるとは思えない・・・状況の中。

ものつくりとしても、どう表現するべきかがわからなくなり・・・

わたしのベランダで生まれたメリクロン(組織培養の栄養繁殖・いわゆるクローン・・・じつは普通に交配すればメリクロン個体も種子はつけます・・・なので全部とは言いませんが…現在販売されている八重の系統はメリクロンパンジーを使用した育種をされたのではと思います。八重咲はいわゆる劣勢なので、3代も自家受粉を続けると草勢が弱くなって維持できなくなります・メリクロンを使うことによって劣化させることなく簡単な自家受粉で八重咲の因子を拾えるのです)

これは「本物」の「いきもの」に似ている=はく製・・・そこには歴然とその個体の死が存在する・・・
本物そっくりではなくてそれは本物の死体・・・である
ということと無関係ではありません。

誉め言葉としての「はく製みたい」はとてもありがたいのですが・・・わたしの意図するところとは全く違っていて。

無機物の石油製品であるところの化繊の布(これもジレンマですが)から「生きているように見える」似せものを作る、というのが身上なので(笑い)。

いつかわかってもらえたらいいな、と思います。






八重咲パンジー「ドレスデン」にまつわる様々な出来事を経て、今があること。
今年の「綺麗どころ」を見ていると、植物の方からのアプローチとすら感じられます。

そして、後遺症の中、出来なくなってしまったことが多いけど、出来ないことを数えても先には進めないし何も生まれないと、教えられたような気がします。

ドレスデンや亡くなった先達、両親やご先祖、みんなが寄ってたかって手伝ってくれるので(笑い)続けない訳にいかない・・・明るい妄想なこの頃です。

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