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今月の作品はちょっと個人的なものです

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 今月の作品はぬいぐるみではないのですが、ちょっと個人的なメモリーで作ったものを紹介したいと思います。  2月に、突然天国に行ってしまったデイジー。 仕事場で6年間一緒に生活していたので、彼女は工房のスタッフみたいなものでした。誰かに物を届けたり、お客さんにスリッパを出したり、お手伝いが大好き で、(というか、それでもらえるご褒美も魅力だったと思いますが)誰からも好かれる優しい犬でした。 一月には今年の干支、うり坊にバトンを渡す役目をはたしたところをご紹介したばかりだったのに。この犬種(フラットコーテッドレトリバー)に多い「悪性組織球腫」という病気 でした。転移が早く、治療法が確定していない悪性の腫瘍です。6歳というのは、寿命が短いと言われる大型犬にとっても短い生涯でしたが、工房の歴史の中で いろいろ大変なことの多かったこの6年、彼女がいてくれてほんとうによかったと思っています。そして、3年前には工房で8頭の子犬を産み、大変ながらも楽 しい時間でした。  子供達のうち、残念ながら1頭は生まれて間もなく、1頭は生後8ヶ月半で、そしてお父さん犬のお家に行った1頭は2歳で、天国に行ってしまったのですが、それぞれ大切な思い出を残して今はデイジーと一緒に庭で眠っています。 ときどき、そのように家族同然の動物たちをなくされた方から、そっくりのぬいぐるみを作ってほしいといわれることがあります。 けれど、なぜかわかりませんがそれを立体の「似たもの」に作るのはどうしても抵抗があって、わたしには出来ませんでした。 そんな中、8ヶ月半というごく短い生涯を終えたデイジーの息子、テディの思い出を何かの形に出来ないかと考えて、「小さな額の中に表現する」という方法を思いつきました。  生 まれて2ヶ月までは元気だったのに、その後の短い一生をほとんど闘病という形で過ごした彼は、とても聞き分けがよい天使みたいな犬でした。彼が病気の間お 世話になった方達にテディの思い出をおすそ分けしたくて・ ・・出来上がったのが小さなレリーフのフレームです。同じように、娘のショコラ、デイジーのフレームも作ってみました。これなら、仕事場に飾っていつでも 一緒にいられるし、なんだかそこで見ていてくれるようで時々ながめてはほっとしています。  ごく個人的な作品ですが、ちょっと変わった表現方法なのと、気持ちの一区切りに・・・...