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各地からの紅葉の便りも終焉を迎えるころですが、気候温暖と言われる当地では、これからが紅葉の見ごろです。   家の窓から見える川沿いのもみじが、ここ数日,目に見えて紅くなってきました。周りの山々も、なんとなく色づいて明るくなったようです。それにしても、11月も終わりになってから台風が来るなんて、あまり記憶にないことです。ほんのかすった程度だったので、たいしたことはありませんでしたが、雨の量が多く、風も吹いたので予定より早く葉を落とした木々もあるのでしょう、道路がどこも落ち葉だらけです。 乾き始めた空気のなかで、思い思いにカールした落ち葉たちが風に舞い、重なり合って積もるのを見るのが大好きなわたしには、思いきり湿って地面に張りついてしまった落ち葉はちょっとがっかりです。それでも、台風が去って広がった空は冬を予感させる澄んだ青空でした。 9月の終わりから急に冷え込んで、10月が寒かったせいか、本来年が明けてから芽を出すはずの植物が、発芽してきてちょっと心配です。あろうことかつぼみまでふくらんできて、寒波が来たらどうなっちゃうんだろうと・・・。たぶん開花しても本来の花にはならないでしょう。植物にも勘違いってあるんですね。 暖かさが戻った日に、カエルが鳴いていた、といううわさも耳にしました。ほんとうに寒くなるのは1月の終わりから2月ごろですが、春の兆しを感じるのか、当地ではそんな頃にヤマアカガエルが産卵にやってきます。カエルの声を聞くと「ああもう春がそこまで来ている」と感じるものですが、そう考えるとほんとうに「冬来りなば、春遠からじ」ですよね。 まだ冬になったばかりですが、今年はいろんな意味で春が待ち遠しいですね。 【網走店より講習会のお知らせ】 1.迎春のタペストリー 若草色の和紙のタペストリー(20×30センチ)に、白い椿や水引などをアレンジして、和の情緒溢れるお正月のタペストリーを作ります。 2.初春の華 黒竹の花器(26×9センチ)にピンクのぼたんなどのアートフラワーや水引などをアレンジして、新春の華やかさを盛ります。

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「晩秋」という言葉がふさわしいこの頃、ところが今年はなんだかちょっと変です。 というのも、本来9月ごろには雨が降って、10月は青空が広がって少し乾燥し、いかにも秋らしいお天気になるはずが、今年は遅れた夏が9月にやってきて、10月は雨ばかり・・・。しかも妙に寒くて、なんだか秋をとばして初冬になったようでした。 おかげで、木々の葉っぱもなんだか元気がなく、早々に黄色くなって落ちてしまったものもありました。そして11月といえば、なんだかもわっと暖かくなってみたりして、いったいどうなっているのでしょう。北海道では、紅葉が例年よりきれいだったようですが、たぶんこの調子では、こちらは今年、このままずるずると冬になってしまいそうです。 それでも、生き物たちは季節に応じて生活を変え、早々に渡ってきた冬鳥のジョウビタキをはじめ、冬用の群れを作ったエナガやメジロたちが、にぎやかに庭を訪れます。ウグイスも、「チャッチャッ」といういわゆる笹鳴きをしながら、藪の中を移動するのが冬のスタイルです。 ところが数日前のこと、笹鳴きをしているウグイスに、軽い気持ちで「ホーホケキョ」と声をかけたところ、「ケキョケキョ?」とつぶやきながらそばに寄ってくるではありませんか。それから何度かウグイス本人と「ホーホケキョ」の掛け合いを楽しみましたが、なんだかへんな感じでした。 春と勘違いしたのか、単なる縄張り意識か、どちらかわかりませんが今年はほかの場所でも秋になってウグイスの「ホーホケキョ」を聞いた、という情報がありました。今年に限ったことか、それとも今までは聞いたことがなかっただけで、ウグイスは秋にもときどき「ホーホケキョ」と鳴くのでしょうか。 ちょっとしたなぞです。 【網走店より講習会のお知らせ】 1.森のサンタさん講習会 直径20センチの土台に木の実やツリー、木製のサンタなどをアレンジして、ちょっとかわいい「森のサンタさん」を作り上げます。 2.木の実とお花のクリスマスタペストリー 木の枝を使って土台(35センチ×25センチ)を作り、バラなどのドライフラワーや木の実などをアレンジして、クリスマスはもちろんのこと、冬にぴったりのタペストリーを作ります。

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暑い9月が、20日すぎに帯広での展示を終えて帰宅したら、まるで北海道の空気を連れて帰ったように、ぱったりと秋になってしまいました。 ある日を境に、すとんと秋になったようでセミも面食らっていましたが、10月の声を聞いたら、さすがにセミは気配がなくなり、夜にはコオロギがうるさいくらいです。去年はかなり冷えた日があったので、アオマツムシはいないかと思えば、しっかり出てきて声を張り上げています。彼らは南の方からやって来た、寒さが苦手な連中なので、冬が寒い年には現れないこともあるのですが、緑色の平べったい体に似合わず、ふだんは隠している羽でけっこう飛ぶので、その翌年にはまたちゃっかり出てきたりもするのです。 秋の鳥といえばモズですが、空が高くまで澄んで木の葉が少し色づく頃、梢に止まって鳴いているモズを見かけることは多いものです。多くの鳥は、春、繁殖の季節にそれぞれ自慢の喉を披露するのですが、モズの秋の声はいったい何を意味しているのでしょうか。獲物を捕るために必要なエリアで、縄張り宣言をしているのでしょうか。それとは別に、藪のなかでぶつぶつとつぶやくように鳴いているモズを見かけることもあります。よく聞いていると、声は小さいのですがメジロやそのほかの、いろいろな鳥の声を織り交ぜてまるで鼻歌のように歌っています。 モズは肉食で、小鳥も捕らえて食べるので、このようにして他の鳥をおびきよせるという説もあるのですが、今日はおもしろい光景を目にしました。梢に止まった1羽のモズの周りを、1羽のキセキレイがあちらへ飛んだりこちらへ飛んだりしながらけん制しているようなのでした。キセキレイというのは河原などによくいる尾の長い小鳥で、モズよりも少し小さく、虫が主食なのでモズのようにするどいくちばしも、足も持っていません。それが、どうやらモズを脅かしているようなのです。 そして、モズはベランダから見ていた私に近い枝へ移動してきたのですが、「あんた、けん制されてるねえ」と思わず声を掛けた私を後目に、反対側の山の方へ飛び去りました。するとどうでしょう、アンテナの上で見張っていたキセキレイは、飛び去るモズを追いかけてゆき、攻撃をしかけるではありませんか。いったい何を考えているのでしょう。 考えられるのは、キセキレイに遅い生まれの雛鳥がいた、あるいは自分の縄張りを単に守りたかった、あるいはモズに何か恨みがあっ...

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遅れてやってきた夏。という表現が正しいかどうかはわかりませんが、夏の気候が大好きな南方系の野菜である「にがうり」・・・ちかごろは沖縄名の「ゴーヤ」もなじんできたようですが・・・は確かに生育が大幅に遅れました。 植えたのは5月の終わりごろだったのですが、ちっとも花を付けず、9月に入ってようやくあちこちにぶらぶらと、緑色のいぼいぼだらけの実がぶら下がりだして・・・。今年はもう収穫は無理かな、と思ったら数日のお天気にぐんぐん大きくなって、あっというまに立派な収穫サイズになりました。ほんとうに、気候と植物というのは深い関係なんですね。 ちかごろは品種改良なんかで、あまり気候に左右されない野菜なんかもあるようですが、やっぱり野菜はお日様と雨や風に作られるんだなあと実感出来ます。長い歴史のなかで世界中のいろんな人たちが、それぞれにその場所に適したおいしい野菜や果物を種を播いたり、苗を植えたり、そこから先はお天道様におまかせしながら大切な食物としてずっと伝えてのでしょう。そしてそれが人から人へ伝わって、熱帯植物の夏野菜がすっかり日本の夏になじんでしまったのですね。 でも、やっぱりもとが熱帯植物だから、ちょっとした天候不順なんかにあって、じょうずに実を付けられなかったりするわけです。そういうことがなかったら、なすもキュウリも実は熱帯植物だったなんて、すっかり忘れてしまっていますよね。 暖かいのが好きな昆虫たちも、今年はだいぶ遅れました。いつもなら7月中くらいが出番の「ヒグラシ」というセミが、9月に入ってもまだ鳴いているし、ミンミンゼミやクマゼミも今頃になってようやく元気に鳴いています。一方、秋の兆しは何だか早く、コオロギや秋の虫がいつもより早く鳴き始め、お彼岸ごろに咲く「ヒガンバナ」も、場所によってはもう咲き始めました。早々に葉を落とし始めた「エゴの木」にも、ヤマガラがやってきてせっせと実を収穫してしまいました。今年はたぶん、秋の訪れが早いでしょう。 各地で生育が遅れているという稲の収穫も心配ですが、今年はなぜかさっぱり姿を見せなかったヒキガエルやヘビやトカゲたちは、どこでどうしているのか、ちょっと心配です。

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今年の梅雨は全国でいろいろなことがありました。ゆううつになってしまうような事件や、大雨や地震など・・・・。 私の住んでいる伊豆地方は、大雨による被害はなかったものの、やはり長雨と低温で、生き物や植物の様子が、いつもの年とかなり違うようです。 昼間お日様が出ると、少し蒸し暑いのですが、夕方や朝は高原のように涼しく、書き物仕事をするうえではなかなか都合がいいのですが、なんだか体調もいまひとつすぐれません。いつもならとっくに実を付けている「にがうり」はひとつも成らないし、だいたい「にがうり」を食べたいと思う「夏ばて」というのとはちょっと違うし・・・・。トマトの実りはなかなかいいものの、もともと熱帯産のうりやかぼちゃも育ちがいまいち。さつまいものつるもさっぱり伸びないのです。 ところが、ほんの数日、お日様が顔を出して気温が上がっただけで、そんな野菜たちが目に見えて元気になります。まったく、植物というのは正直ですね。 一方、こんなお天気のなかでも元気な連中がいます。やはり熱帯雨林産の蘭たちです。彼らは暑いのが好きかというと、じつはそうでもなくて昼間上がった気温が夕方のスコールで一気に下がり、空中湿度が高いのを好むので、今年のベランダはまさにうってつけだったわけです。  そう考えると、気温が低くて一見冷夏に見える今年の夏が、ひょっとしたら温暖化の進行したものか、とも思えてブキミでした。 いずれにしても、この変なお天気、植物みたいに正直には現れませんが、人間の体にもなにか影響がないわけはありません。 みなさんも体を大切に、このへんてこな夏を乗りきりましょう。 うまく取り戻して、実りの秋を迎えられますように。

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今年は春から雨が多かったのですが、梅雨になったらまさしく雨ばかり・・・。軒下以外は乾くいとまがなく、ついに植木鉢のなかからキノコがもこもこ出てくるありさまです。 近年になく梅雨らしい梅雨で、気温も低いため、庭のいきものの「いつものメンバー」がなかなかそろいません。一方、いつもなら通過してもっと涼しいところへ行くはずのホトトギスの声が聞こえたりして、やっばり生き物はそういう変化に合わせて生活しているのだなあ、と感心しました。 このごろやたら姿を見かけるのはヤモリ。彼らは虫類の割に寒さに強いらしく、春もかなり早いうちから見かけました。どうやら温度よりも湿度があるのを好むようです。一方、トカゲやカナヘビたちはお日様が好きで、天気が悪いとぜんぜん姿を見せません。ヒキガエルたちも、いつもならとっくに玄関先で「虫番」をしてくれるはずなのに、今年はさっぱり姿がないのです。 7月に入ってようやく畑で見かけた中ガエル(中位の大きさのやつ)はよく太っていましたが、毎年玄関先にやってくる「特大」は、ついぞ見かけません。「がま子」どうしたのかなあ、心配。気温が低いので、巣立ちのひなたちも心配です。気温が低い上、雨に濡れると体温が下がるし、体温が下がると食べたものが消化しにくくなるのです。一度巣から出たひなたちは野外で暮らすしかなく、この雨で外敵には見つかりにくくなるものの、大きな試練になることでしょう。 昨日も雨の中、電線に巣立ったばかりのイワツバメが一列に並んでいました。これから「ちょうどよいくらいの夏」がやって来て、無事育ちますように。彼らの幸運を祈りました。 【夏のおとしもの 土・花・ガラス・・・・】 やまね工房では、夏休み期間中「太陽と地球に育まれた土と花。そして、太陽の輝きをプリズムのように映し出すガラス」をテーマに『夏のおとしもの 土・花・ガラス・・・・』を開催します。 環境や地球へのメッセージがプリントされたクレイダイ(泥染め)Tシャツ、様々なドライフラワーや自然の素材をアレンジした作品、プリミティブな魅力を感じるアクセサリー。そして、シンプルながらも味わい深い吹きガラスの数々。 夏と太陽、土と花を感じる商品の数々を、ぜひお楽しみ下さい。

土と音の工房展

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兵庫県篠山市にある「土と音の工房-お気楽窯」の作品展を、やまね工房ミニギャラリーで6月21日から開催します。 お気楽窯の中村由紀子さんは、神戸出身。旅が好きで、網走にも数ヶ月滞在したことがあり、それが縁で今回の作品展をひらくことになりました。ティーポット、マグカップ、陶器の太鼓など、個性的な現代陶芸の数々をお楽しみください。

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今年もうっとうしい梅雨の季節が、そこまでやってきました。 長い日本列島のこととて、沖縄ではもう梅雨の最中、北海道では梅雨知らずと、ずいぶん変化があって当たり前なのでしょうけれど、今年は梅雨の前に台風がやって来たり、春先の気温が乱高下したり、季節の変化についていくのがたいへんです。 そんな中、一年ぶりの顔ぶれに再会できるのはうれしいことです。まずはとても大きな「ヤマカガシ」氏・・・去年の晩秋、だからこれは正確には半年ぶりですが・・・たぶん冬眠直前だった氏は、夕日に首筋の赤をきらめかせ、じつに威風堂々と、私の目の前を横切ったのでした。 それが、5月のある日、庭の端っこでひなたぼっこの最中、少しあわててそれでもゆったりと身を隠したところは彼に違いありません。してみると、庭のどこかで冬眠していたのでしょうか。それにしても大きなヤマカガシです。庭にいる、アカネズミやヒキガエルには大きな脅威でしょう。そのせいか,今年はまだヒキガエルたちに会っていません。去年は確かゴールデンウィーク明けに畑からひょこひょこ出てきて、夏の間のお決まりの宿に納まったのですが、今年はどうしちゃったのでしょうか。 ゴールデンウィークが明けて,少したった頃というのが、そういう再会のピークと言えるのですが、今年は少し遅いのかもしれません。カナヘビもトカゲも、暖かい日に顔を出したものの、その後また寝てしまったのか、5月も末になってからようやくちょろちょろ目立つようになりました。 裏山でモリアオガエル?が鳴き出したのも、サンコウチョウを聞いたのも5月の末になってからです。6月に入って、ホトトギスも聞こえたし、昨日は居間のガラスにオオミズアオという蛾がやってきました.幼虫がクヌギの葉を食べる、大人の手のひらくらいの大きな蛾で、美しい青水色をしています。なんというかとても率直な名前のつけ方ですが、まさにその通りの色で、羽のふちを彩る深いえんじ色がアクセントの、とても美しい昆虫です。これを見るたびに、生き物たちの色や形には彼らの意思による意匠がこらされているのに違いないと,確信します。だって偶然こんなに美しいものが生まれるはずないもの・・・。 かつて、夏の間は窓にびっしり、というのはオーバーでも様々な虫たちが灯りを求めてやってきましたが、この頃は全体が明るくなったせいか、それとも虫が減ったせいか、多分両方だと思うけど...

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今年の春は足踏みばかりで、なかなか暖かくなりませんでしたね。そのせいか、カエルの産卵も、桜の花も少し遅れぎみです。去年があまりにも早く、一気に春めいてしまったので、今年はなんだかじれったい感じです。 暖かい日が1日あると、寒い日が2日帰ってくる・・・、咲いた花は長持ちしますが、セーターを出したりしまったり、いそがしいことです。 そんなある日、花曇りのお昼ごろのことでした。庭仕事をしていると、鳥たちがいっせいに騒ぎだしました。何事かと思って裏山に近づくと、何かが竹やぶで鳴いています。興味半分、気味悪さ半分で見に行ったら、地面にはむしられた鳥の羽が散らばっていました。羽の色などから見ると、どうやらシロハラのようです。毎日のように、庭で落ち葉をひっくり返しては餌を探していた、あのシロハラでしょうか。その後、庭にも羽毛が散らばった場所があり、そこでシロハラはタカに襲われたようでした。 タカといえば食物連鎖の中でピラミッドの頂点に位置する生き物、それがいる、ということはそのような生物層が豊かである証拠です。たぶん、喜ぶべきことなのでしょうが、シロハラのことを思うとなんだかちょっと複雑な気分です。それにしても、以前はいなかったタカがどこかからやって来たのは、よほど住むところがなくなった証拠かも・・・と余計な詮索もしたりして。 それでもときどき、空を見上げてはタカを探してしまう、この頃です。

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春の雨は命を育てます。 少しづつ地面の下で伸ばしていた芽が、春の一雨で驚くほど伸びるのです。 2日前にはただの茶色の地面だったのが、暖かい雨が一日中降った翌日、ふと見ると緑色の芽が何本も出ています。卵の中でくねくね動いていたヤマアカガエルの卵も、あっというまにおたまじゃくしです。こうなると、もうちょっとぐらい寒くても後戻りはできません。植物はぐんぐん伸びて日に日に緑が濃くなるし、毎日新しい春の花が咲きます。お天気がいいと、ぽかぽか暖かくてつい庭先をふらふらしてしまいます。暖かい日はそれこそ午前中と午後でも様子が違うのでびっくりします。 秋から冬、葉を落とし、芽を綿毛で覆ってじっと待っていた植物たち。表情はなにもありませんが、ほころぶ緑の芽やとりどりの花を見ているとなんだか彼らも喜んでいるような気がします。そしてこちらもなんだかうきうき、次の朝が待ち遠しいこの頃です。 細長い日本のこと、北国の春はまだ少し先ですが、春の兆しは少しづつやってきます。 みなさんも、春の空気の中、お庭や公園、裏山をお散歩してみませんか。

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2月といえば一番寒い季節。 旧暦では2月の1日が正月で、この日から新しい年が始まるということになっています。カレンダーでの2月は節分や立春と、暦の上での行事もあり、冬から春へのかわり目という感じですが、実際の季節は春の兆しを感じはするものの、気温も低く、関東近辺でも雪が降る冬そのものだったりします。それでなんとなく行事と季節のずれを感じたりしますが、習慣とは恐ろしいもので、たいして違和感もなく毎年を過ごしています。 一方、実際の季節の動きは、その年のいろいろな条件によりかなり変動するものらしく、昔から人は農作業のめやすとして生物の行動などを利用してきました。たとえば、桜の花が咲いたら種を播く。とか北海道では鳥のカッコウが鳴いたら豆を播くとか・・・ 今年は、毎年産卵にやってくるヤマアカガエルが、去年よりずいぶん遅れ、心配しました。彼らはまだ時折薄氷の張る我が家の「池もどき」に、暖かい雨というかすかな春の兆しを感じて、やってきます。実際には秋のうちから近くに潜んで一番に春を歌うチャンスをねらっているようなのですが、確かに、そろそろカエル日和かなあ、と思った夜、どこか懐かしい「歌声」が「池もどき」の方角から聞こえてくると、ああ今年も春が近いなと実感するのです。 今年、カエルの産卵は2月10日、無事「春の兆し」を確認しました。 【お花畑のおひなさま講習会】 「トクサの器に様々なドライフラワーをアレンジして、真ん中に和紙で作ったおひなさまを飾ります。ひな祭りが終わったら、おひなさまをモス(草こけ)のくまさんに替えて、カントリー風に変身させます。」

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新しい年がやってきました。 みなさんいかがお過ごしでしょうか。今年もよろしくお願いします。 この頃の当地は、青い空に葉を落とした木々のこずえが映え、夜には星が美しくふくろうの声が似合う、いちばん静かな季節です。霜柱をさくさく踏んで、落ち葉の下をのぞいて見れば、この冬は雨が多かったせいか、せつぶん草も雪割草もつぼみをもたげる寸前。きっと暖かい日が何日か続けば、いつでも花を咲かせられるように準備は万端整っているのでしょう。 地中の水分が多い分、正月明けから続く寒さによる霜柱は盛大で、日当たりの悪い場所では実に1日中しっかり立っています。気がつけば、この間までたわわに実っていた冬苺は、みごとにひとつぶ残らず鳥たちに収穫されています。 植物の世界も、鳥たちの世界も、毎年見ていると年によって実にさまざまで何月何日に何がどうする・・・といったようなことは、全くあてにならないとつくづく思います。おおまかな順序はあるものの、その年の状況次第で花の時期も違えば、来る鳥の種類も違ったりします。 今年は存外野山の実りが豊かだったのか、木の実がなくなるのが少し遅いような気がします。つぐみの仲間も声は聞こえますが、山の方にいてなかなか庭には降りてきません。しかし、今年は1羽のホオジロ?(カシラダカかも)が,ちょくちょく玄関先にやってきて、踏んでしまいそうな足元で紫蘇の実をついばんでいきます。玄関灯のために花を付けるのが遅れる紫蘇は,毎年我が家では越年するのですが、春まではもちません。今年は過去最高と言えるふんばりですが、きっとこの実が好きなんでしょうね。 山の中などで、ときどき目の前にわざわざ姿を現すルリビタキに会うことがあります。若鳥が多いので、もちろん好奇心のなせるわざなのでしょうが木の葉をよけてくれる大きな動物のそばに行けば、小さな虫などのおこぼれにあずかれる・・・あるいは動物の背中にくっついた寄生虫を食べてお互いが得をする・・・というような関係が想像できて楽しいです。林の中や畑で作業をしていると、モズやイソヒヨドリなんかもときどき寄ってきたりしますよ。きっと昔からそうやってさとやまの生き物たちは一緒に生きてきたんでしょうね。 もう地面の下には春が待ち構えています。皆さん今年もお元気でお過ごし下さいませ。