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9月, 2009の投稿を表示しています

キンカメ当たり年

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気がつけばすっかり秋、日暮れはつるべ落としにやって来て夜になればコオロギやカネタタキ、アオマツムシなど風流というよりは大宴会?・・・なこの頃です。 この夏は暑さが長続きせず、割合過ごしやすい夏でしたが、雨が多かったり日照が不足したり、植物やそれを糧とする生き物たちにはどうなのでしょう。早々に月輪グマが人を襲うという事故があったりして、この秋が不安になります。かなり前の冷夏だった年にはブナの実りが豊かだった覚えもあり、冷夏=不作とも限らないのでしょうが、ここ数年特に日本海側ではキクイムシの被害も大きいと聞きます。 冬眠の準備にしては早い時期に木のない高地に現れたクマ、これがクマたちの不幸につながらなければよいのですが。 ところで、例年夏にはセミが出てくる順番を気にしてしまうのですが、今年は特に変でした。一番最初のニイニイゼミはいいとして、次のヒグラシがだらだらと鳴き続けなんとお彼岸になっても夕方弱々しくカナカナカナ・・・クマゼミとアブラゼミはいまひとつ元気がなく、ミンミンはやたら元気でこれまたお彼岸まで鳴いてるし。でしんがりを務めるはずのツクツクホウシはいつもお彼岸頃まで鳴いているのに、今年は梅雨明け早々に早出を決めこみ、いつもならヒグラシとバトンタッチの感じなのが今年は双方同時に出現して張り合っていました。そのせいかお疲れ気味でとうとう彼岸まで保たなかった。つまり、順番はめちゃくちゃですでにアトランダム~。 そして今年はキンカメムシの大当たり! ベランダに転がっていた黒色型・・・羽も赤い 夏の終わりになって、しかしこの美しい昆虫は自然界の贈り物という感じがしてひとつの楽しみでした。本当に次から次へとキンカメムシがやって来る・・・ある日のこと、いつもアカネズミに先を越されて味わったことのないハシバミ(日本原産主・西洋ハシバミはヘーゼルナッツ)の実を拾いながら、混み合った枝を整理していたら未だ青い実に2匹の白黒まだら幼虫がいました。実に取り付いてストローのような口で汁を吸っているのか、しっかりくっついていたのでそのまま枝ごと捕獲。翌日まで観察、撮影したら放そうと思ってミニトマトのパックに収容したのですが・・・翌日もう少し観察して成虫になったらきれいだろうな~と思い直し、実は飼育ケースに収容してそのまま飼育中です。 2匹の幼虫、左が4齢・右が5齢になったばかり 5齢幼虫か

秋の庭

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秋の庭を写真でご紹介します。 センニンソウ満開 秋咲きの野草でクレマチス(テッセン)の仲間です。花のあと、白いふわふわの付いたたくさんの種が見ものです。でも、つるがはびこるので庭に生えるとじつは困ったちゃんです。 こんなになっちゃったのは手入れ不足の証しでして、この下にはアカカナメの木が・・・枯れそう~~~ 上のマンサクやカラタネオガタマが伸びて、昼なおさらに暗い森になってしまってからしばらくは姿を見なかったフヨウが、それらの木を大伐採して明るくなったら突然発芽しました。地中の種が芽を出したのです。何年も地面の下で待っていたんだね。 去年は咲かなかったけど、今年は久しぶりに花を見ました。 秋咲きのスノーフレーク~春に咲くスノーフレーク・・・スズランスイセンとはちょっと種類が違いますが、白い花がいくつもぶら下がってまさに雪のかけらのようです。背丈は10㎝ぐらいのかわいい球根植物。とても丈夫ですが、うっかりしていると花を見逃してしまうような控えめな連中。今年は花が早かったです。 立派なホテイアオイ~メダカの水槽に、一つ浮かべておいたら突然三本もつぼみを出して2日間ずつ咲いたのですがあっというまに終わってしまいました。メダカの産卵用にはとてもよいのですが、とても良く増えて暖かい年には越冬し場所によってはやっかいな帰化植物になっています。 花が咲くのは水底の泥に根を下ろしてからなので、浮いているうちは咲かない・・・と聞いたことがあります。ものすごく肥料食いなので、水の浄化にも役立つ実感がありますが、あっという間に水面を覆い尽くす繁殖力は脅威です。でも、花は透き通ってとてもきれいでした。2日しか保たないけど。 黄花タマスダレとも呼ばれるステレンベルギア・ルテアという球根植物。 これもいつの間にか芽を出し、つぼみを付けているのでうっかりすると見逃す秋咲き。一般に春の球根は待ち遠しいせいかまめに見つけるのに、秋の花は気がついたら咲いてた~というのが多い気がする・・・そういえば金木犀も今年は早いですね。すでに香りが漂っています。 早いと言えば今年のパンジー!7月が意外と涼しかったので、7月末から種まきを始め早いものはすでにポットに植えてつぼみも見えます。 8月の20日に2回めの種まきをして、それもすでに一株ずつプラグと呼ばれる苗床でスタンバイしています。今年は種まき、苗づくりをプロ

お客さまからの便り「やまねがバックの中に・・・」

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先日、お客さんのゆうこさんより旅先で偶然見つけられたという小動物の画像を送っていただきました。 「標高1200Mほどの場所で、朝、リビングに置いていた私のバッグのなかのTシャツを持ち上げたらぼとっと落ちたのです。最初はネズミかと思って悲鳴をあげました。でも、しっぽがふさふさで何かが違うと思いましたが・・・。」ゆうこさんのお話し・写真 ゆうこさんは少し前にお友達からやまねのぬいぐるみをいただいたそうなのですが、どこかで見たような~ということで、それは「本物」のやまねでした。 英名の「居眠りねずみ・・・ねぼすけ」にぴったりのキャラクターですね。どこから入り込むのか・・・冬眠するときも、また一度起きてまた寒くなったのか早春のころもときどき、いろんなところで発見されるやまねの話を聞きます。 あるときは民家の物置で、柱の帽子掛けにかかった帽子の中。またあるときはタンスの引き出し。そして、山梨県・清里では事務所の引き出しで寝ているのを見せてもらったことがあります。別荘地などでは畳んだ布団の中で寝ていた、というのも聞いたことがあります。ずっと以前、現やまねミュージアム館長の湊先生が、清里で冬眠の調査をされた折に同行させていただいたことがあるのですが、そのとき寝ていたやまねたちは5頭すべてが違った環境・・・木の洞・巣箱・木の根の下・地下30cmくらいのところ・落ち葉の下で発見されました。 手当たり次第?なのか、好みがいろいろなのか?とにかくあまりこだわらない性格のようです。 「友人が起きるまで箱に入れていましたが、みんなが見終わると外に離してあげました」ゆうこさんのお話し・写真 そんな彼らのこと、もともとの住まいである森の近くに建てられた家に入ってお気に入りの場所を見つけるのは、彼らにとってもしかしたら当たり前のことなのかもしれません。なにしろ起きているときの彼らは枝の下側を走り回るほどすばしこく、小さなからだで隙間から入り込んだり、壁を走り回ったりするのはたぶん朝飯前ですから。しかし、彼らは一族一種、「ニホンヤマネ」というのは本州・四国・九州の限られた地域に生息する日本特産種で 天然記念物 です。従って、飼育はもちろん捕獲することも法律で禁じられています。 そして、困ったことに別荘地などではねずみと間違えられることもあります。そのようなところで「ねずみホイホイ」のような粘着シート

幻のオオカミ

先日、オオカミのぬいるぐるみは作らないのですか?という コメント をいただきまして返信が長くなったので記事としてアップします。 オオカミは、日本では絶滅してしまったので、実物を見ることは出来ず・・・ 剥製も古いのでひどく状態が悪くて「ニホンオオカミ」の実像はなかなか想像するのが難しいです。ニホンオオカミは、オオカミというよりは野生の犬という感じの動物ではないかと考えていますが。 一方エゾオオカミは少しよい状態の剥製を札幌の博物館で見たことがあります。 大陸、中国や朝鮮半島にいるものと同じと考えられます。こちらは北米などにいるものよりは小形のようですが、オオカミらしいオオカミです。 ずっと前に座布団に寝そべるくらいのオオカミのぬいぐるみを作ったことがあるのですが、それは家宅侵入の「ニホンザル」にさらわれてしまい、そのまま行方不明です。 今から15年以上前ですが、当時付近の山が乱開発されてサルの群れが分裂し、若いサルのグループがいろいろ悪事をしていました。警察も回って来て「盗難」(誘拐?)の捜査をしてくれそうだったのですが、サル君に連れ回され泥まみれになったそれを取り返してもらっても受け取る気になれなかったので辞退しました。 じつは犯人がわかったのは、その後10日くらいして彼が再度現れ、ひと遊びして帰りに隣の塀の影からそれを引っ張り出して「連れ」て行ったのを目撃したからでした。単独で行動するのが不自然な、まだ小さなサルでした。 そのあと、ぬいぐるみを抱えたサルが何度か目撃されたようですが、ペンギンだったという説もあり、サルたちの間でぬいぐるみがちょっとしたブームだったのかもしれません。 そんなこんなで、それからオオカミの製作はしていません。 やまね工房のオオカミは未だ幻です。 最近撮ったサルをご覧下さい。タイトルは「ニホンザルのおやつ」です。 8月のある日、離れザルが一頭仕事場の前を通って庭木の上に・・・取り残しのセミノールオレンジをもぎ取り、歯で皮を剥いて美味しそうに食べてゆきました。美味しいものがあると思って再訪されると困るので、このあと犬を放し、彼はそれを見てあわてるでもな くゆっくり退散しました。