奇妙なものをひとつ
これはなんでしょう? ちょっと見にはなんとかコミックショーの、つぼから出てくるなんとかスネークみたいですが・・・ たぶん知っている人は少ないと思います。 答えはキノコ・・・・でありクモであり、クモの巣でもある。 つまり冬虫夏草の一種で、キシノウエトタテグモというクモの巣の中にいた主のクモがある種の菌類に寄生されてキノコになっちゃった、というものです。本体は姿が見えないのであんまり気持ち悪くないかな、と思いご紹介することにしました。 トタテグモというクモがいることは前から知っていましたが、わたし自身姿を見たことはなく、これを見たときにそこまではすぐ想像出来たのですが、図鑑で調べてもあまり種類は載っていなくて、インターネットで調べることに。 そしてわかったこと。 これはたぶん「キシノウエトタテグモ」であって、かつては里山に普通のクモだったこと。そして今はそのような環境が急速に失われたために、環境省のレッドデータブックで、準絶滅危惧種に指定されていること。またこの種は比較的いわゆる冬虫夏草になる菌に寄生されることがそれはたいてい梅雨の終わり、つまり今頃であること。 どこかのテレビ番組にありましたが、まさに「へぇー」です。身近な環境の話題。ちなみに、これはうちのスタッフKさんが自宅の庭で見つけて持ってきてくれたもの。冬虫夏草は漢方でも使われているので、もしかしたら使える?っていうところもあったようですが、それはある種の蛾の幼虫に生じたものがメインで、非常に気持ち悪いので、わたし自身はすごく効く薬だとしてもちょっと・・・いえかなり遠慮させていただきたい、っていう感じ。 これは形もきれいだったので、何かの役に立てばと思い、生命の星地球博物館のO氏に連絡してみました。聞けば、この頃はキノコもフリーズドライで標本になるとか。それで早速宅急便で送りました。 トタテグモは、網を張らずに地上にいわゆるわなを仕掛けて狩りをするタイプのクモです。種類的にはタランチュラ(トリクイグモ・・・鳥!)に近いらしく、うちにたくさんいるジグモにも似ています。 わなは自身の巣にもなっていて、ふたのすきまから外をうかがい通りかかったダンゴムシや、小さな虫を狩るようです。周りに苔がはりついていて、よいカムフラージュになっています。 狩りをするところを見てみたいですね。 この頃、キノコになっちゃうものがまとまっ