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思ったより寒い今年の冬が終わろうとしています。 当地では例年、この時期に湿った重い雪が降り、それは同時に冬の終わりを告げるものなのですが、今年は少し様子が違うようです。というのも、1月から2月にかけて割合空気が湿っていたのに、2月の終わりから3月になっても、空気が比較的乾いて気温が低いようなのです。そのせいか、3月に入ったとたん、私もついに風邪をひいてしまいました。 2月の終わりに降った雪は、いままでここで降ったどの雪よりも美しく、きらきら輝いていました。夕方から降り始めた雪は、大粒のふわふわしたもので、外出していた私が帰宅する頃には、近くの桜の木全体にふんわりとまつわりついていました。それはまるで桜の花のように見え、一瞬、突然桜が開花したのかと思ったほどでした。 そして、庭の木々は全体がまさに雪化粧。 いつもこの時期に降る雪はこんなにふわふわしたものではなく、べったりと水っぽくて、枝についた雪がしなり枝を折ってしまうほどなのですが、この雪はきらきら輝きながら枝にとまっています。 さらに、空には満月に近い月が輝き、ほんとうになんとも言えない美しさです。 雪がそういう状態でいる、ということはたぶんこの時期にしては気温が低く、空気も乾燥していたのだろうと思うのですが、寒いのも忘れてしばし見とれてしまいました。 寒さのおかげで、その雪は翌朝まで大部分が残り、朝日に当たって雪が滑り落ちる様はまるで雪国の深い山のような有様でした。 とはいえ、先月産卵されたヤマアカガエルの卵たちも小さなダルマ型に生長し、キジバトはどうやら次の卵をあたためるつもりらしく、春は一歩づつ確実に近づいているようです。 今夜はまた雪の予報ですが、たぶんあんな雪景色はもう見られないでしょう。 今年は東北や日本海側でも雪が多く、雪による被害もかなりあったようですが、身近でよく知っていると思っている雪でも、気温やそのほかの条件でずいぶん違うものに見えるなあ、というのが発見でした。 自然のなせる技は深く、多様で、美しくも恐ろしくもあるものだ、というのは当たり前ですが、普段の生活の中では忘れがちです。このごろはそれを思い出させるような出来事が多いような気がします。