来店されたお客さんが連れてきてくれたもの


最近、来店される方はよく、ずっと大切にされているずいぶん前からのぬいぐるみを、全員連れてきてくださいます。

比較的最近・・・といってもここ20年くらいは、町工場から直接販売店に送っていただいていたので、熱海の工房は通過して居ませんが・・・
20年くらい前までは熱海から発送していたので、まさに里帰りです。

やまねは、仕上げに顔をトリミングするのですが、ほぼわたしと母が担当していました。
町工場でカタチは出来上がっているので、顔のトリミング、背中の線描、検品を1点ずつ、1日に多いときは300匹。
母が100くらいは出来たので、2人で400くらい。
鋏を手にしていないときは食事の時だけ、という感じでした。
いまでは懐かしい思い出ですが、町工場も廃業、母も97歳で亡くなり・・・残念ながら継承は不可能でした。

修理を頼まれることもありますが、カタチが変ることを好まないお客さまもいらっしゃるので・・・
量産品には量産品の良さがあって、それはじつは1点作るのと違う技術です。
1つ1つにこだわらなくても、ほぼ同じものが同時にたくさん出来上がるシステム、されはまさに日本が誇る世界に勝る技術だったのですが・・・
コロナで明らかになったように、人件費が安いところへと仕事が分業されていき、技術の評価は置いてゆかれました。

なので、基本的には量産品のシステム自体が無くなってしまったので、同じものは出来ません。

修理も、可能ですが、量産品とは違うので・・・
元通りにはなりませんし、お任せだとどうしてもそれを素材にした作品になってしまうので・・・
郵送での修理はお受けしないことにしました。

ご来店の上、目の前で触ってよいところだけ手をいれます。
手をいれてしまうと、元には戻せないので。

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