さとやま暮らし

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2009年5月11日月曜日

ムササビ・たぬきの親子

3月に製作した教材用の作品。

以前から使用中のものが老朽化したため、再制作です。かれこれ10年くらいご使用いただき、前任はびよ~んと伸びて尻尾が折れたり・・・満身創痍の状態。

間が空いた分、使い勝手の修正とか、細かい部分の見落としを追加したりするので前のより進化しちゃったりします。でも以前の型があるのでそれを下敷きに製作。しかし、近頃数ヶ月前のでも使用生地とか部品とか忘れていたりするので・・・簡単にはいきません。

前の資料とにらめっこしながらもう一度いちからやり直し、って感じになります。資料を開き直すと、不思議なことに前には見逃していた新たな発見がたいていひとつやふたつあるんですね、これが。よく知っているなじみのいきものほどこの傾向があります。たぷん自分で勝手にイメージをまとめているんでしょうね。それで見るから本当のそれがちゃんと見えなかったりするわけです。今回ももう一度資料とにらめっこして製作しました。

【ムササビ】
ひとつはむささび。これはもう生地の生産がなくなってしまって、このような後継者製作用にわずかな残りを保存している中から、足りない部品を代用したりして製作します。白や黒、単色の1色だと似た生地が探せたりするのですが、微妙なミックス糸のフェイクファー風のものは今はもうほとんど日本では製造されていません。

石油製品の化学繊維ですが、加工に技術がいるのである意味職人技だったんですね。同じ材料で作っても、全盛期の加工量がなく、加工工場が廃業したりで今では同じ風合いのものは出来なくなってしまいました。

残念ですが、これも時代の流れ、大量の石油製品を消費してフェイクファーを作るのもどうかというものなので、着色やカットなど、製作者の技術でカバー出来るところはしようと思っています。それにしても、皮肉なことにそのような日本の職人技は一種の文化だったな~と、あらためて感じます。



【タヌキの親子】
もうひとつはたぬきの赤ちゃん。生まれたばかりのたぬきの赤ちゃんは真っ黒で、親のたぬきに似ていないので熊の子と間違えられることもあるらしいです。

以前、家の隣を仕事場にしていたおじさんが、革手袋の手にまっくろけでぴーぴー鳴く目が開いたばかりのそ・れ・を「これなに?」と持参されたことがありましたっけ。材料置き場の隅に隠したつもりか置き忘れた?か、とにかくそれは生後2週間ほどのたぬきの赤ちゃんでした。

そのときの印象、以前家にいた犬のポメラニアンが産んだ子犬にそっくり!大きさも雰囲気もまさに小形犬の赤ちゃんでした。そういえばおとなのポメラニアンもたぬきに似ていますが・・・いずれにしても、本来まだ巣の中にいるはずの野生動物の姿を実際に見るチャンスはほとんどありません。そのときも、その子の安全のために、すぐに居た場所に戻して様子をみてもらうようにお願いしたので、見た時間はわずかなものだったと思います。

そして、もうひとつの重要な資料はたぬき博士こと池田啓氏の著書です。氏は最近まで豊岡でこうのとりの野生復帰に取り組まれた数少ない社会派?研究者で、知る人ぞ知るたぬきの先生です。たぬきの赤ちゃんを育てた貴重な体験を児童書にされています。

研究者の著書なので、これが資料としては最適。というわけで、ひと目だけ見た本物の印象と、数少ない資料、あと子犬を育てた何十年前の記憶がないまぜになって出来たのがたぬきの赤ちゃん体重入り、です。おとなのたぬきは時間がなくて、展示用に作ってあった既製のもの。でもちゃんと親子に見えるよね?

むささび2頭(体重入り)とたぬきの親子、上野の国立科学博物館でたぶんお仕事しているはずです。



【ご紹介】

↑で、たぬき博士としてご紹介させていただいた、池田啓氏の近著をご紹介します。



一昨年の暮れに出たフレーベル館の「コウノトリがおしえてくれた」です。数を減らした野生生物を増やし、野生復帰させるのはとても難しいことで、日本ではほかにアホウドリの例があるくらいです。
この本には池田氏が取り組んできた、野生生物と人の未来についてのひとつの希望が描かれています。

それから、作陶展があります。
とってもローカルな話題で、なおかつわたしはまだ始めたばかりなのでほとんど作品と言えるものがなく、とてもはずかしいのですが・・・(以前、こんな記事を書いています。)
  • 5月15日~17日午前10時~午後5時(最終日4時まで)
  • 伊東観光会館別館(〒414-0024 伊東市和田1-16-1)
陶芸教室の先生・杉山睦治氏と陶芸教室の仲間たちの作品展示です。
お近くにお住まいのかたはお時間があったらぜひお立ち寄りくださいませ!

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