ヤモリとオオミズアオ

数日前のことです。
夕闇の中、窓の外でぱさぱさという音がして、あ、さてはこの前取り逃がしたヤモリかな、と障子を開けたら、そこにはぼろぼろの羽をしたオオミズアオ(ヤママユの仲間の蛾)がいました。本来、薄い青緑とえんじ色がきれいな美しい虫なのですが、明かりに惹かれてあちこちぶつかったせいか、それとも捕食者に追われたせいか、見る影もなくあちこち破けたりこすれたりして原型をとどめていませんでした。なので、画像は数年前に幼虫が木から落ちたのを拾って育て、我が家で羽化したものです。

数年前、桃や李のの葉っぱで育ち、羽化したオオミズアオ

じつはわたしは生きものはなんでも好きですが、この手の大型鱗翅目幼虫だけは生理的にだめで・・・ゾウがネズミを怖がるように、潰してしまう恐怖があるのかも、と思っているのですが、子どものときは平気だったのに、大人になったらだめになっちゃいました。で、あるとき教材で、カイコとヤママユの幼虫を作る機会があって、そのあと少し改善してその幼虫を育てることが出来ました。うちで羽化したそれは本当にきれいでしたよ。

そして、今朝のこと、朝日が当たる障子に例のヤモリが写っていました。
障子のこちら側から撮れば、逃げられることなく撮影できそうです。

障子の室内側から見たヤモリ

不自由な足音を忍ばせて、そっと近づいたら・・・お日さまの当たり具合は?で、ほんの数枚ですが、そしてシルエットですが、ばっちり撮影出来ました。
あれからずっと、このサッシと障子の間で生活していたとみえます。
そして、そのあとしばらくしてから屋外に落ちて、脱出成功!
で、サッシの敷居になにやら白いふわふわしたものが・・・それはなんと、ヤモリの抜け殻でした。先日からときどき、ぱたぱたと音がしていたのですが、ここに住まって脱皮もしたんですね。干からびてなくて良かった!!
良く見たら、頭や顎の、そしてあのぴらっとした手まで、薄くてふわふわしてる皮には細かい鱗が。たいていは風で飛んでしまうか、もしかしたら食べてしまうのかもしれません。今日はそのひまがなかったのかもね。

ヤモリの抜け殻

その後、同じ敷居に、室内でときどき夜間に見かける巨大なクモが潜んでいました。ヤモリもそうですが、彼らは気持ち悪いだけで実害はなく、むしろ家の中に入り込んだ実害のある虫、ハエや蚊、ゴキブリなどを捕食してくれる、天然の殺虫剤です。時々、彼ら自身を潰してしまうという恐怖はありますが・・・
てなことで、ある日の博物誌。出かけていかなくても、けっこう事件や出来事に巡り合うものですね。

アシダカグモ

クモのに名前を調べてました。「アシダカグモ」。
意外にも外来種で、ゴキブリの天敵だそうです。一説にはゴキブリ駆除のために移入されたという説もあるらしい。
南方系で、寒いのは苦手らしい。ゴキブリもそうだよね・・・
だから、北海道にはゴキブリがいないそうです。うらやましい!

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