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ねことやまねの仲間たち展」と「修理したエゾリスの子」

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 今月は、ねこ展の準備もありまして軽いお話にさせていただきます。下の写真は、修理依頼のあったエゾリスの子です。目玉がとれてしまったので・・・というご依頼でした。修理したらとても美人?美リス?になったのでご覧下さい。ちなみに、お店に並んでいるエゾリスの子はこちらです。  そして、ねこ展のねこ達です。やはり多くの皆さんに見ていただきたいと思いますし、熱海まで来られない皆さんもいらっしゃると思いますのでご紹介させて下さい。 ぬいぐるみ作品:ノルウェイジャンフォレスト・ブラック&ホワイト ぬいぐるみ作品:左・スコティッシュホールド・ロングヘア、右ペルシャ、ともにクリーム&ホワイト ぬいぐるみ作品:メインクーン、ブルータビー(お気に入りです) ぬいぐるみ作品:チンチラ・シルバーほか ぬいぐるみ作品:子猫、キジトラMIX ぬいぐるみ作品:ペルシャ各色(ホワイト、ブラック&ホワイト、etc.) ぬいぐるみ作品:子猫の眠り 眠り子猫、ヒマラヤン・カラーポイントいろいろ、キジトラMIX、アメリカン ぬいぐるみ作品:メインクーン

現在予約受付中の「セマルハコガメ」!

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 この作品は、フィギュア作家の松村しのぶさんのデザインで、去年の10月「いきものつながりアート展」という5人展の中で、彼とのコラボレーションとして生まれたものです。松村さんは5人展の仲間で、長年の友人、「セマルハコガメ」は長いこと温めていたデザインだそうで、今回かたちになったことでご本人もとてもよろこんで下さいました。  今回の作品は、たくさんのかたのご要望もあり、やまねなどを作ってもらっている宇都宮の遠藤玩具製作所さんの協力で、一点ものではなくてある程度の量産 をということになりました。昨年から試行錯誤を重ね、松村さんのアドバイスもいただいて、ようやく100個限定での製作めどがたち、現在鋭意製作中です。   わたしは、例えばキャラクターなどのほかの方が描いたデザイン画から、立体を作る仕事も過去にいくつかしたことがありますが、どうも違和感があって現在は ほとんどしていません。平面から立体に型を起こす場合、その面に見えていない、側面や背面はどうしてもある程度の想像で作るしかないのですが、それがキャ ラクターなどの実在しないものの場合はとくに、作者の想像力と自分のそれとにかなりの開きがあり、出来たものにどうもなじめないのです。      ところが、今回の作品については相手が実在のセマルハコガメであることと、同じような視点でものを作っている松村さんのデザインであることで、まるで自分の作画のように全く違和感なく製作することが出来ました。自分の発想やイマジネーションでは出来ないものが、彼のデザイン画からたち上がって、思いがけずおもしろい作品になる・・・コラボレーションの面白さ・・・たぶん出来上がったセマルハコガメにもそれが出ていると思います。   この「いきものつながりアート展」では、展示全体が5人のコラボレーションで、それ自体もとてもおもしろかったのですが、それぞれの作家同士がひとつの作品でするコラボレーションもあって、そのひとつがこの作品につながりました。そして、それが遠藤玩具製作所さんの協力で100匹の製作につながるということは、じつはわたしにとって、豊岡でコウノトリが野生復帰をめざしていることのような、なんだかわくわくする出来事なのです。  これはまったく新しい試みであり、現在日本での製造はほとんどなくなってしまった、ぬいぐるみという商品に...

今月の作品はちょっと個人的なものです

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 今月の作品はぬいぐるみではないのですが、ちょっと個人的なメモリーで作ったものを紹介したいと思います。  2月に、突然天国に行ってしまったデイジー。 仕事場で6年間一緒に生活していたので、彼女は工房のスタッフみたいなものでした。誰かに物を届けたり、お客さんにスリッパを出したり、お手伝いが大好き で、(というか、それでもらえるご褒美も魅力だったと思いますが)誰からも好かれる優しい犬でした。 一月には今年の干支、うり坊にバトンを渡す役目をはたしたところをご紹介したばかりだったのに。この犬種(フラットコーテッドレトリバー)に多い「悪性組織球腫」という病気 でした。転移が早く、治療法が確定していない悪性の腫瘍です。6歳というのは、寿命が短いと言われる大型犬にとっても短い生涯でしたが、工房の歴史の中で いろいろ大変なことの多かったこの6年、彼女がいてくれてほんとうによかったと思っています。そして、3年前には工房で8頭の子犬を産み、大変ながらも楽 しい時間でした。  子供達のうち、残念ながら1頭は生まれて間もなく、1頭は生後8ヶ月半で、そしてお父さん犬のお家に行った1頭は2歳で、天国に行ってしまったのですが、それぞれ大切な思い出を残して今はデイジーと一緒に庭で眠っています。 ときどき、そのように家族同然の動物たちをなくされた方から、そっくりのぬいぐるみを作ってほしいといわれることがあります。 けれど、なぜかわかりませんがそれを立体の「似たもの」に作るのはどうしても抵抗があって、わたしには出来ませんでした。 そんな中、8ヶ月半というごく短い生涯を終えたデイジーの息子、テディの思い出を何かの形に出来ないかと考えて、「小さな額の中に表現する」という方法を思いつきました。  生 まれて2ヶ月までは元気だったのに、その後の短い一生をほとんど闘病という形で過ごした彼は、とても聞き分けがよい天使みたいな犬でした。彼が病気の間お 世話になった方達にテディの思い出をおすそ分けしたくて・ ・・出来上がったのが小さなレリーフのフレームです。同じように、娘のショコラ、デイジーのフレームも作ってみました。これなら、仕事場に飾っていつでも 一緒にいられるし、なんだかそこで見ていてくれるようで時々ながめてはほっとしています。  ごく個人的な作品ですが、ちょっと変わった表現方法なのと、気持ちの一区切りに・・・...

コアラのデコちゃん

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 コアラはご存じの通り、オーストラリアなど南半球に住む有袋類で樹上生活をしています。日本の野生動物じゃないのに、なぜ? それは、いまから10年以上も前に、多摩動物公園のために作ったコアラが働きすぎて?だいぶ傷んでしまったので、その後継者が必要になったためでした。 もっとも、その「デコ」ちゃんも修理したので、ピンチヒッターくらいには出番があるかもしれません。彼らは、ケージの中で眠ったり、遠くからしか見えない 本物に代わって、体の仕組みや生態などを解説していただくときに、近くで見たり、だっこしたり(本物よりは少し軽いけど、実際に5キロ程度の体重がありま す)というふうに働くために作りました。 コアラ3きょうだいの中で、見るからにくたびれた丸顔の子が10年以上働いた「デコ」ちゃんです。  今回作ったのは、デコちゃんの代わりを務める♀のコアラ、お腹には袋があって赤ちゃんコアラのためのおっぱいもあります。乳首は2つあるのですが、カンガルーと同じように赤ちゃんが吸い付くとその一つがにゅーっと伸びるんですって。 コアラは木の上で生活しているために、有袋類であるということのほかに私たちが普段目にする動物たちとは違った特徴があります。例えば、手足の指は、手 (前足)が2本と3本の指に分かれ、足は親指に爪がなくて、2番目と3番目の指はくっついている、みたいな、ちょっと思いがけない形をしています。そし て、爪はとても鋭くとがっています。 腕は太く、足は短く、木の枝にしがみつくのに都合がいいんでしょうね。落っこちたら大変だから、爪でがっちりつかまないと・・・お腹の袋もカンガルーとは少し違って、あまり目立ちません。  子供は少し大きくなると、お母さんの背中におんぶするみたいにしがみついて「子守ぐま」なんて言われたこともあるんですね。そういえば顔は少しクマにも 似ていますが、同じ有袋類の「ウォンバット」にもよく似ています。ウォンバットも丸顔でとてもかわいい顔をしているので、わたしは大好きですが、彼らは樹 上ではなく、地上で暮らしています。  有袋類にはほんとうにいろいろな形のバリエーションがあって、大きさもいろいろ、肉食の連中から草食のおとなしい種類まで、進化の歴史を見るようで面白 いです。かつては「フクロオオカミ」みたいな、大きな肉食の有袋類もいたなんて驚きで...

ハシブトガラス

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 いちばん新しい作品を紹介します。  とても身近な鳥ですが、スズメに比べるとどちらかと言えば嫌われることが多く、賢さもずる賢いというふうにとられることが多い彼らです。 それは全身が真っ黒という出で立ちや、少し大きな体格にもよるし、もともと自然界ではいろいろなものを食べる・・・例えば死んだいきものを片づける・・・という役割を担っていたことにも由来するでしょう。実際、サバンナでライオンが倒したカモシカを、ハイエナやジャッカルとともに、ハゲワシやハゲコウなどの鳥たちがついばむことによって、サバンナのリサイクルは成り立っているわけです。 だから、彼らが生ゴミをあさるのは、当然といえばあまりに当然のことなのですが・・・人間界ではなかなか、そうはいかないわけです。  で、そのカラスにもいくつか種類がありまして、北海道や九州の一部には渡りをする少数派もいるのですが、カラスと言えば主に田舎のハシボソガラス、主に都会のハシブトガラスという2種類が代表的です。  今回製作したのはこのうちのハシブトガラスで、名前の通りくちばしが太く体も少し大きめです。都市部に多く、公園などにも住み着いているおなじみの連中。一方ハシボソガラスのほうは、郊外の農耕地などに多く、一応棲み分けをしているらしいのですが、近年、どちらも分布を広げていて、いちがいにそうとも言えなくなってきているらしい・・・ カラスの世界もいろいろなんですね。  ところで、このカラスたちは本来とても頭が良くて、遊び好きなんです。 忘れられないカラスの思い出をひとつ。ずいぶん前に冬の北海道東部を旅行したとき、場所ははっきり覚えていないのですが、ほとんど結氷した白鳥のいる湖(たぶん)の岸でした。数羽のカラスが同じ場所にたむろしていましたが、いかにもたいくつそうでした。 そこで、そのカラスに向かって小さな氷のかけらを投げてやったのですが、そいつはその氷を追いかけて、ちょんちょんつーっと凍った湖の上でスケートよろしく、すべって遊ぶではないですか。それからしばし、いくつかの氷を投げて、カラスのスケートに付き合ったのですが、通りすがりの人間とひまつぶしに遊んでくれるなんぞ彼らの脳みそはそうとうでっかいぞ。と思ったものです。  初対面の野生?のいきもので、いきなり遊んでくれたのは、今までの体験ではこのカラス...

アマゴとヤマメ

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 これもぬいぐるみ、というのにはちょっと違和感がありますが、先月の昆虫と違って、一応糸と針で縫製して製作してあります。題材は「ヤマメ」とよく似た「アマゴ」。  本来は西日本がアマゴ(降海型といって海へ降りて回遊ののち遡上するものをサツキマスという)、東日本にヤマメ(同サクラマス)という分布の棲み分けがあるのですが、近年人工的な放流で分布はかなりめちゃくちゃらしいです。 見た目の違いは、アマゴのほうの体がいくら赤みを帯び、赤色の斑点がちらばっている、というところで、そのほかはとてもよく似ています。 ともにサケ科の魚で、背中の後方に小さなアブラビレと呼ばれる鰭を持ち、最大で40㎝くらいになります。体側にあるパーマークと呼ばれる模様も、サケ科の魚が幼魚のうちに持っているものです。  先月、「いきものつながりアート展」のDMハガキに、わたしはこのヤマメと、アカネズミ、そしてヤンバルクイナの写真を載せたのですが、一緒に展示をした 仲間と、モチーフが重なっていたため、作品はそれぞれ絵画、カービング、フィギュア、ステンドグラス、ぬいぐるみと、表現方法が異なるのにもかかわらず、 どれが誰の作品か、判断が難しいということもあったようです。 ちょっと不親切かも知れませんが、これをクイズにして当てっこで盛り上がったり、話題の提供になったのはかえって面白かったかな、と思います。 ちなみにステンドグラスのヤマネ、絵画のフクロウひな、ぬいぐるみのヤマメで混乱する方が多かったようです。  さて、魚の製作方法ですが、これは大変手間がかかります。 まず、すべての鰭・・・ヤマメの場合は胸、腹が各1枚、尻、背、尾、アブラが各1枚で、これが裏表2枚ずつ、合計16枚、胴体2枚と頭、腹、口の中、各1 枚、えらぶた内側2枚の7枚を裁断、これを必要なものは裏表縫い合わせてから表に返し、鰭は各平らに伸ばしてステッチをかけ、それから胴体にそれぞれをは さんで縫い合わせます。  これで形になったら表に返し、中心にワイヤーを入れて表面がでこぼこにならないようにウール綿を入れ、最後にえらぶたやつなぎ目の部分に針を入れて塞いだ り、補強したり、縮めたりします。そして、目を取り付け(サケ科の魚ってどれも目の位置がとても前の方についているのですが、これは生きた獲物を捕まえて 食べるせいでしょう...

オオカマキリ

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 これは厳密に言うとぬいぐるみではありません。なぜなら針も糸も使っていないし、縫い合わせていないからです。  でも、布を使って中身をくるんでいるところは同じです。素材はシルク・・・着色しても発色が良いのと、つるっとした質感とで昆虫や魚を作るときよく使います。 関節で上手に曲げる必要があるので、中心には細いワイヤーを入れます。 それから紙や布で薄く肉を付け、その上からシルクを貼って形を整えるのです。足は関節ひとつごとに先の方から作ります。カマキリは、足も細くて繊細なのでそれを表現するために今回は1.5倍ほどに拡大しました。 いちばん苦労したのは頭の上の触覚です。とても細く、糸では太すぎるのでシルクの布の繊維をほどいて使いました。そのままでは柔らかすぎるので接着剤で補強します。 お腹の節も、ひとつずつ布を折り返してきちんと作ります。そして、羽の内側にたたんでいる後ろ羽の部分は、オーガンジーという薄い素材で作りました。薄いので、きちんとたためば本物と同じように前羽の下に隠れてしまいます。  これら昆虫はひとつひとつ部品を作り、足や胴体を順番につなげてはじめに白生地のままの昆虫を作り、それから顔料系の絵の具で着色して仕上げます。色を付 けるときはまるで立体塗り絵です。あちこち、いろいろな角度から見て、生きているように見えたらいいなと思いながら着色します。そして最後に関節を本物と同じように曲げ、テーブルの上に置いたら・・・ 今にも動きそう、でしょう。  本物よりはかなり大きいけど、なんだかこんなのいそうだし、これを見てびっくりする人の顔を想像すると何だか楽しい。 しかし、とにかく手間がかかって簡単にはできません。自然の造型ってすごいなあ、と改めて感じます。  このページでご紹介している一点製作のぬいぐるみ作品は、落合けいこが全て1人で製作している作品でありショップで販売しておりません。又、お客様からのオーダーによる製作は現在受け付けておりません。ご了承願います。