コウノトリ、ローマ法皇に謁見する

六月のある日、午前中のことです。

わたしのところに一本の電話がありました。内容はびっくり仰天の表題そのものです。実は内々にお知らせいただいたので、その事実は承知していたのですが、ご本人からお電話をいただいたのでさらにびっくりです。

事の次第は、「コウノトリのひな」ぬいぐるみを作らせていただいている豊岡市とのご縁からなのですが、そもそもは東京から移住されて「コウノトリの郷公園」を手がけられたIさんとのご縁でした。いきものをめぐるいろいろな方とのご縁を通じて、生き物たちのことをたくさん教えていただいたり、また一緒に考えたりして、いろいろなものを作る。そうして、作ったものがまた様々なご縁を生んでゆく・・・なんだかとっても不思議なことです。


こうのとりのたまご 自分の手でかえすことのできるぬいぐるみです。


今回はその、豊岡市の市長さんとゆかりの方が、ローマにいらして法皇に謁見し「コウノトリのひな」をお渡しした、ということで、法皇も市長もたいそうお喜びになって、そのうちの1羽は近くアフリカに赴任される方に伴って現地に渡る、ということでした。

現地のマスコミなどでも取り上げてくださったそうで、市長さんが是非、わたしにも直接伝えてほしいとおっしゃって、ご本人がお電話を下さったとのこと。

日頃、製作を巡る環境の悪さから地球の未来についてまで、考えると暗い気持ちになるとこが多いのですが、こういうご褒美がときどきあって、もうちょっとがんばろう!という気持ちになります。もちろん、ローマ法皇のお気持ち、はるばるローマまでお届け下さった方のお気持ち、そして市長さんやIさんのお気持ち、みんなありがたいのですが、ひとりの少女が最後まで大切に、一緒に闘病してくださったお話や、いつも大事に遊んでくれる小さなお友達のことも、忘れないように。ときどきそういうことを思い出させる出来事が起こるのはほんとうに不思議です。

そうそう、以前来日されたイギリスのダイアナ妃が軽井沢にいらしたとき、お迎えした方が持っていた「えぞももんが」を差し上げたら受け取ってくださったということもありましたっけ。いただいたお礼状のコピーを販売したお店のかたが送って下さいました。長いことぬいぐるみを作っていると、いいことも悪いこともいろいろあるなぁと思う、今日この頃・・・


コメント

  1. 先日はお邪魔様でした。裏の山まで犬たちと散歩させて頂き、つかの間のロハスな生活を味わわせて頂き楽しいひと時でした。毎日が自然な生活は裏山しいかぎりです。

    札幌・世なおし倶楽部の音霊字訳師

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