行きつ戻りつ・・・

ある日突然、脳が壊れるというのは、本当に理解しがたいことです。

現実が脳の中身と文字通り解離してしまっていて、すり合わせることが困難。

もちろん、体の部品のどこかに不具合があっても、生活は変わってしまうし、普遍であると思っていたことはすべて幻想であって、現実は日々刻々変化するものなんですね。
考えれば当たり前のことなんだけど。

そして、可能性としては死んでたかもしれないし、寝たきりになったかもしれないのが、毎日目覚めて呼吸して、目も見えるし会話も出来るし、ご飯も食べられるしトイレにも自分で行ける。

だから、日々感謝、これ幸運とみなさんのおかげさまで。

なんだけど、やっぱりいろいろ凹む訳です。

以前のようには何も出来ないから。

そんな中、ふと思いついたのが、絵を描くこと。

前にも書きましたが、血管が裂けて手術を受け、半年の入院中最初に出来たのが絵を描くことでした。
体の両側に麻痺があり、口から食事が出来なくて、車イスに座っていることもままならないころから、ベッドで紙と鉛筆を持ち始めました。そして、文字は書けないのになぜか絵は描けたのです。

体幹機能障害はどうやら元に戻らないらしい、と感じはじめた頃、主治医の院長が言ってくれた一言に励まされた・・・「あんたの才能がなくなっちゃったわけじゃないから」と。
院長も声楽の才能をお持ちで、年に何度か病院でコンサートを開き、ご自身もそれを披露されている方なので、言葉が身に沁みました。
身体機能は一部失われても、感性はかえって鋭くなったと自覚しています。

もちろん、入院や数々のダメージで衰えた筋力や免疫力は鍛え直す必要があって、それには年単位の時間がかかるけれど、力仕事を最初からする必要はなし。

で、入院中に描いた絵から・・・

そろそろスケッチを始めようかな、と思うこの頃。

添付のスキャン画像は・・・

新聞に載っていた「あなぐま」の記事と、それを描いたスケッチ


友人が送ってくれた、手描きによる樹木の図鑑を参考に、木の葉と木の実を描
いたもの・・・これをアレンジして小さなカードにし、お世話になった人たちに
もらってもらった(何かお礼をしたくて、金品でないものということで。先方に
は迷惑だったかもだけど)


退院してから、スケッチの手ほどきをする機会があって、そのとき自分も描い
てみたもの


すべて鉛筆と色鉛筆

これと並行して「春はどこから」の色鉛筆による「塗り絵」を入院中の後半2カ月くらいで完成させた。

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