近頃の気候

今年の天候は春先から変でした。 当地では3月の末に雪が降り、その雪の降り方といったら・・・今までに見たこともないような土砂降りという感じの、あとからあとから、水分の多い重たい雪が向こうが見えないくらい落ちて来るのです。そして、春先の雪は降ってもすぐ消える、という感覚に反してその雪はそのままシャーベットに。夜を越して朝にはかちかちの氷になっていました。今年は2月が比較的暖かく、梅やスモモはもう小さな果実が実っていましたし、木蓮は開花中、様々な植物がちょうど新芽をのぞかせたばかりだったのですが・・・ 雪の翌朝、庭の風景は一変していました。満開の木蓮は一夜にして茶色に変色。萌え出たばかりの淡い緑たちは色を失ってぐったり。鳥のさえずりも聞こえず、これぞサイレントスプリング。科学汚染によって、本来あるはずの春のさざめきが失せた状態を、「センスオブワンダー」を著したレイチェルカーソンが「沈黙の春」と称した、それとは少し意味が違うけれど。一夜にして春は沈黙してしまったのでした。そのとき、今年はどんな夏が来るのだろう?と半ば恐怖を感じたのでしたが・・・ 果たして、盛夏というのには少し早い時期から、九州地方は連日の集中豪雨。当伊豆半島根っこ付近では梅雨らしい梅雨というのでもなく、梅雨明け前から連日の熱帯夜。北海道は、暑くなったり寒くなったり・・・7月も終わりの今日この頃は、最高気温記録を更しつつ連日の猛暑というありさまです。テレビニュースによれば、これはラニーニャ現象で一過性のものだ、とのことですが。しかし、この気候変動はどうやら世界中で起きているらしく、ロシアやヨーロッパでは猛暑、中国南部(九州もこの範囲か)は洪水、南米では異常低温なのだそうです。もちろん、地球の歴史からみればこの程度の変動は日常茶飯事、氷河期もあればジュラ紀もあり、今日この頃の毎年同じような季節変化で一年が巡ると言うこと自体が異常なのかもしれません。しかし、そんな安定した時期がずっとは続かない、ということだけは確かなような気がします。 たとえば九州や中国南部の大雨は、ただ大雨というのには規模が大きすぎ、もはや洪水という状態だし、ロシアや日本の我が家周辺だって、この乾き方はすでに干ばつです。庭の地面は乾いてひび割れ、水やりをしないと立木でさえ枯れてしまいそうな熱風と乾き。去年は比較的涼しい夏でしたが4月にやはり地面...