さとやま暮らし

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2015年12月1日火曜日

お帰り、ドレスデン

ぬいぐるみの職人としてはなかなか復帰出来ませんが・・・

ずっと種採りしてきたパンジー・ビオラが、一足先にどうやら一人歩きを始めたようです。

品種としても「ミニマンゴー」や「カナリア」など。

親株の選定など、手がけた品種の独り立ちは「働きバチ」としてはうれしいです。

わたしの名前や「花絵本」のラベルが付いたものには、親株の選定、ラベルの作画などで参加させてもらっています。
おかげさまで種子の寿命は冷蔵庫で数年保ち、歩けなくても目は見えるので、何とかこの「パンジー・ビオラネットワーク」の助けを借りて。

この時代なので、ネットでそれを見ることも出来ます。

もちろん、直接品種の特徴をお知らせ出来ないのが残念ですが。

たとえば「カナリア」は、とても素晴らしい香りで、玄関先に一鉢あるだけであたり一面に爽やかで好みにかかわらずいい香りと言ってもらえる品種です。
始めは開花が遅くて寒い時期はお休みしてしまう性質でしたが、10年近くかかって早くなり、冬も休まない個体を選ぶことが出来ました。

これは、たくさん種をまいて、販売しにくい時期からずっと作り続けてくれた「下田農園」さんのおかげです。

パンジー・ビオラはすっかり冬の花になり、一番良い時期の春先にはペチュニアなどとの交換で抜き捨てられる昨今ですが、宮崎の川越さんからいただいた、暑さに強い性質と、イギリスはコーソン氏の宿根ビオラの性質(日本のにおける育種の母ともいえる早野さんを介して)を持つ彼らの美しい時をぜひたくさんの方に知っていただきたいと思います。

そんな、種採りがいらない「メリクロン」で今年市場デビューした「ドレスデン」。
わたしの3坪程度のベランダで、誕生したときには名無しでしたが。

どんなに花が良くても、組織培養出来ないこともあるし、生産して市場に出るまでには数々の試練があるみたいです。

そして、採算が取れるかどうかも定かでなく、いつまで生産してもらえるかは不明ですが・・・

とりあえず日の目を見て良かった。

画像は「ドレスデン」の誕生当時の画像と、兄弟?
2011年の春のものです。













まる4年半、組織培養としてはたぶん最短です。

このパンジー、わたしがこしらえたわけではなく。

あくまで本人の意志で。

もっとも、あったらいいな~、と目指していたのは、花弁が厚くて日に焼けない、グリーンに近いパンジーだったのですが、八重咲きは特に好みではないのです。

色や質感は、わたしの好みを察して出てきてくれた、という感じだけど。

デザインや色など、人の手で作り出せるものではありません。

これは推察ですが、「美しい」ものに対する共通の感性が、生物の間には存在するような気がします。

それはたぶん、生物だけに留まらず、鉱物や岩石の世界にも。
宮澤賢治やヨーガンレールさんも。

この組織培養のパンジーは数年前から販売されていて、以前の品種もいくつかは、わたしがヒラタアブさんと一緒にベランダで取り上げたものです。

最近、それから種取して市販されている品種もあるようですが、「偽もの」はいけませんよ。
ま、種取は大変な作業なので、それをされたということはご苦労さまですが。

わたしは本業でも「似せもの」を作っていますが、「偽りもの」はきらいです。

お客さんのお子さんがももんがのぬいぐるみをとんびにさらわれた、と知り、ああ、猛禽が騙せたとうれしかったのですが、それは似ていたからで、食べられな
いものを食べ物に見せて騙すつもりで作ったわけではないです。

人は騙せますが、他の生きものはたいてい騙されないものです。

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