さとやま暮らし

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2015年12月28日月曜日

お客様からの便り

お客様からいただくメールはいつも嬉しいものばかりでやまね工房の原動力になります。ありがとうございます!
今回は、ぬいぐるみ(やまね冬眠ポーズ限定)の一風変わった身に付け方がありましたのでご紹介したいと思います。やまねのぬいぐるみ作り30年の私でもさすがにこの発想はありませんでした。(笑)

お客様からのメール

今月、山梨県北杜市清里に行きました。
やまねミュージアムでやまねのぬいぐるみを買いました。とてもかわいいです。
愛くるしいし、それこそ愛情を持ってつくられたぬいぐるみだなと感じています。
ミュージアムの係員のおにいさんが「ひもを通して丸めて、首からかけるといいですよ(ふふふ)」と言われ、その時は「そんなアホなやり方って」と思ったのですが、帰宅してからひもでつけてみました。超かわいいです。
あとセーターの網目にひっかけて、体に沿わせて日常生活を遊んでいます。
ミュージアムでは、本物のやまねは冬眠の安定期ではなく、見ることができなかったです。残念。

ちょっと解説します。
画像のようにやまねのぬいぐるみは、内側にホックが付いていてホックを掛けることにより冬眠ポーズにすることができます。そこにヒモを通して首からネックレスのように掛けるのだと思います。やまね一つなのか、それともやまねを数珠繋ぎのようにしているのかまでは分かりません。是非、やまねミュージアムで確認していただければと思います。

メールをいただいたお客様は、やまねミュージアムでヒモを通すことにヒントを得ていろいろとアレンジされているようです。

引き続きお客様からのメール

ヒモを通すアイデアは、やまねミュジアムの方が出されましたが。

やまねはあけびが好物と知り、わたしのやまねの名前は「あけび」にしました。
あと他のやり方としては、部屋と部屋の間にかかる、のれんの「ほつれ」にひっかけて、家族を驚かして喜ばしています。
外出用のかばんの中にそっとしのばせ、携帯を取り出すときに目があって癒されております。
子供のときはお気に入りの大きなぬいぐるみをどこへでも連れて行ったものです。
最初やまねのぬいぐるみたちを見たとき、ものすごく愛情をもって作られたものと拝見しました。家族も同意見です。おめめが違いますね。

ご無理をなさらないで、どうぞお体ご自愛ください。

のれんにひっかけたお写真を添付いたしました。



私からの返信メール

お買い上げ、メール、ありがとうございます。
もうやまねを作り始めて30年になります。
こんなに長く同じものを作り続けて、まだ買ってもらえる幸せ。
思えば、最初に本物に出会ったのは清里の現在の「やまねミュージアム」、当時はログハウスの事務所みたいなところで、建物の中の、引出に入り込んだ一匹でした。
その後、現館長の湊先生が研究のために飼育していたやまねを和歌山の当時のお住まいまでお尋ねして、見せていただいたり、やまねつながりのお付き合いをさせていただいています。

今は製造出来る数に限りがあって、いつまで作れるかわかりませんが、製造スタッフともども出来る間は続けてゆきたいと願っています。

われわれ作り手が、一匹ずつの「その後」を知る機会は多くなく、もちろんたまにはありますが、続ける大きな原動力になります。

以上でした!

2015年12月23日水曜日

年末年始の営業情報

ショップからのお知らせです。

お休み:12月27日(日)~1月4日(月)
ネット通販は常時受付致します。商品発送は5日(火)からになります。


2015年12月16日水曜日

花フェスタ記念公園(岐阜県)でのパンジー・ビオラ展

岐阜県でも展示されます。お近くの人は散歩がてら出掛けてください!

パンフをダウンロード

  • 会期:2016年1月30日(土)~2月28日(日)
  • 会場:岐阜県可児市瀬田1584-1 花フェスタ記念公園 東ゲートが便利です。 花トピア大温室 TEL0574-63-7373(お問い合わせ不可・ナビ検索用) 「パンジー・ビオラの世界展」の中で現代のメーカー品種としてカタログ品種を 展示いたします。

2015年12月4日金曜日

自然界の偽り

「偽もの」はきらいですが・・・

わたしは嘘つきでした。

偽物づくりは人類の専売特許ではありませんでした。
自然界にも「偽」はあったのでした。

それは、最近の映像技術によってお茶の間でも鑑賞できる「熱帯雨林」の中や、世界各地の植物や昆虫たち、魚類の「技」でした。
どちらも人類に比べたら何倍ものキャリアを持つ大先輩ですから、人類の浅知恵ではとてもかないませんね。

これに気付いたきっかけは、一昨日の朝、玄関先で誰かに踏まれた「ナナフシ」。教えてくれたんですね、きっと。

彼らは枝に化けて、生まれたての赤ちゃんでさえ風に揺れている「振り」が出来るのです。タツノオトシゴやヨウジウオ、タコなど、海の生きものやある種の魚も、でした。チョウチンアンコウが自前の疑似餌で「釣り」をするのも。「ハナビラカマキリ」なんて、自分が花に化けて獲物の昆虫を騙すのですからね。たいしたものです。
蘭の一種は♀蜂に似せた花の一部を使って♂蜂に受粉を「手伝わせ」たり。


玄関先で踏まれていたのは「トゲナナフシ」みたいでした。




この前、居間の外に居たのをスマホで撮影したのがありました。普通のナナフシよりごつくて大きいです。

ちなみに、ネットで調べてみたら・・・ナナフシが日本に20種類もいたとは驚きでした。

追加!
先日玄関先で発見した派手な毛虫。
ネットで調べたら「リンゴドクガ」というらしい。派手な色は「毒入り危険 食べられません」と言っているらしいのですが、じつは毒は無いのですって。警告という擬態の一種ですな。

まあ、芸達者なこと。


2015年12月3日木曜日

やまね工房のぬいぐるみ

アメリカ在住の友人から、びっくりの画像をいただきました。
彼女は20年以上前に友人のレストランでアルバイトをしてくれた人です。
英語とケーキ作りがうまくて、そして今は古い着物をドレスに作り直すなど、手仕事もされています。
最近になって再会、ときどきメールのやりとりなどしています。
同じ地域に住んでいる彼女のお友達が、「やまね工房のぬいぐるみ」をお持ちだったとのこと。

実は先週友達のベイビーシャワーでその友達がヤマネ工房のぬいぐるみのファンだということが発覚しました。

ベイビーシャワーは赤ちゃんが生まれる前に友達を集めて、パーティーをしてギフトを頂くのです。写真は紙おむつのタワーのまわりにやまねのぬいぐるみが飾ってあります。

30年続く、ということはこういうこともあるんですね。

じつは、札幌に住む友人や、長野のパンジー農家さんも、お知り合いがお持ちだった、とか。

以前、飼っていた犬を父犬の飼い主さんの紹介で東京の獣医さんに連れて行ったとき、そこでえぞももんがに出会って仰天したこともありました。
その獣医さんとは、件のレストランで、お客さんの友人として会ったことがあったのでした。すっかり忘れていて、その時ご購入いただいた「えぞももんが」のおかげで思い出したのでした。

ちなみに父犬の飼い主さんとの接点は全く別のところでした。

そうそう、故ダイアナ妃が軽井沢にいらした折、お客さんのお店のお客さんが彼女にえぞももんがをプレゼントして、あとから届いたお礼状をお客さんがfaxで送ってくれたこともありました。

たしかコウノトリがらみの方が当時のローマ法王に差し上げた、というのもありました。
やまね研究者の湊先生は、海外で学会があるときにはいつもおみやげとして「やまね」をお持ちくださるそうです。

わたしは国内旅行もままなりませんが、ぬいぐるみたちはけっこう海を渡っているようです。

ちょっと自慢みたいですが・・・

2015年12月2日水曜日

小田原フラワーセンターのパンジー展



小田原駅からは少し離れていますが、小田原市委託の温室や花壇など小型の植物園みたいなところです。
バラの植栽も綺麗らしいです。

毎週日曜日には、下田農園さんが売店で「花絵本」などを販売されています。

個人育種のパンジー・ビオラということで、12月4日発売の「園芸ガイド」にも載るらしい・・・です。
書店で見かけたら、立ち読み(怒られる?)でもしてくださいね。

小田原フラワーガーデンのホームページ




2015年12月1日火曜日

お帰り、ドレスデン

ぬいぐるみの職人としてはなかなか復帰出来ませんが・・・

ずっと種採りしてきたパンジー・ビオラが、一足先にどうやら一人歩きを始めたようです。

品種としても「ミニマンゴー」や「カナリア」など。

親株の選定など、手がけた品種の独り立ちは「働きバチ」としてはうれしいです。

わたしの名前や「花絵本」のラベルが付いたものには、親株の選定、ラベルの作画などで参加させてもらっています。
おかげさまで種子の寿命は冷蔵庫で数年保ち、歩けなくても目は見えるので、何とかこの「パンジー・ビオラネットワーク」の助けを借りて。

この時代なので、ネットでそれを見ることも出来ます。

もちろん、直接品種の特徴をお知らせ出来ないのが残念ですが。

たとえば「カナリア」は、とても素晴らしい香りで、玄関先に一鉢あるだけであたり一面に爽やかで好みにかかわらずいい香りと言ってもらえる品種です。
始めは開花が遅くて寒い時期はお休みしてしまう性質でしたが、10年近くかかって早くなり、冬も休まない個体を選ぶことが出来ました。

これは、たくさん種をまいて、販売しにくい時期からずっと作り続けてくれた「下田農園」さんのおかげです。

パンジー・ビオラはすっかり冬の花になり、一番良い時期の春先にはペチュニアなどとの交換で抜き捨てられる昨今ですが、宮崎の川越さんからいただいた、暑さに強い性質と、イギリスはコーソン氏の宿根ビオラの性質(日本のにおける育種の母ともいえる早野さんを介して)を持つ彼らの美しい時をぜひたくさんの方に知っていただきたいと思います。

そんな、種採りがいらない「メリクロン」で今年市場デビューした「ドレスデン」。
わたしの3坪程度のベランダで、誕生したときには名無しでしたが。

どんなに花が良くても、組織培養出来ないこともあるし、生産して市場に出るまでには数々の試練があるみたいです。

そして、採算が取れるかどうかも定かでなく、いつまで生産してもらえるかは不明ですが・・・

とりあえず日の目を見て良かった。

画像は「ドレスデン」の誕生当時の画像と、兄弟?
2011年の春のものです。













まる4年半、組織培養としてはたぶん最短です。

このパンジー、わたしがこしらえたわけではなく。

あくまで本人の意志で。

もっとも、あったらいいな~、と目指していたのは、花弁が厚くて日に焼けない、グリーンに近いパンジーだったのですが、八重咲きは特に好みではないのです。

色や質感は、わたしの好みを察して出てきてくれた、という感じだけど。

デザインや色など、人の手で作り出せるものではありません。

これは推察ですが、「美しい」ものに対する共通の感性が、生物の間には存在するような気がします。

それはたぶん、生物だけに留まらず、鉱物や岩石の世界にも。
宮澤賢治やヨーガンレールさんも。

この組織培養のパンジーは数年前から販売されていて、以前の品種もいくつかは、わたしがヒラタアブさんと一緒にベランダで取り上げたものです。

最近、それから種取して市販されている品種もあるようですが、「偽もの」はいけませんよ。
ま、種取は大変な作業なので、それをされたということはご苦労さまですが。

わたしは本業でも「似せもの」を作っていますが、「偽りもの」はきらいです。

お客さんのお子さんがももんがのぬいぐるみをとんびにさらわれた、と知り、ああ、猛禽が騙せたとうれしかったのですが、それは似ていたからで、食べられな
いものを食べ物に見せて騙すつもりで作ったわけではないです。

人は騙せますが、他の生きものはたいてい騙されないものです。

2015年11月21日土曜日

クリスマスセール始まりました!


本日よりクリスマスセールが始まります。(12月26日まで)
全商品10%引きとなります。
しばらく売り切れ状態の続いていた いりおもてやまねこの子 を少し作りましたので掲載しています。

皆さまからのご注文をお待ちしております。

2015年10月27日火曜日

ショップお休みのお知らせ


いつも、やまね工房のぬいぐるみを可愛がっていただきありがとうございます。
11月3日(火)〜 16日(日)まで 網走店をお休みします。落合の居る熱海の工房へ行ってきます。インターネットショップは休まず営業致します。

以上 網走店からのお知らせでした!

時事ネタ2015、秋

昨今のニュースや新聞記事を見ていて・・・

ひとりごとです。


  • 東京五輪より年金
  • 国立競技場より食糧生産
  • 安保法案より唯一の戦争被爆国としての発言
  • 辺野古基地移設より温暖化対策のための環境保全(サンゴと海)
  • 巨大堤防より植林
  • 原発より再生可能エネルギー
  • リニアより完全リサイクル

日本発未来の地球のために

必要なのは景気より勇気

2015年10月26日月曜日

花絵本 復活!

本格的なぬいぐるみの製作はまだ出来ません。

持久力もないし、筋肉がようやく少し付いてきたばかりなので。

一足先に「育種家」としてのおちあいけいこが芽を出してきました。

まず、ちょっと前に書いた育種についての文章・・・
これはとてもお世話になった、恵泉女学院大学教授をしていらした新妻昭雄さんに勧められて、ご自身が所長をしていらした園芸文化研究所発行の冊子「園芸文化第6号」2009年7月、に掲載されたものです。
特任教授になって、これから庭の話がいっぱい出来ると楽しみにしていた2010年、一足先に天の花園へ行ってしまわれ、とても残念です。

最近、スキャンの業を覚えたので、手描きのものや過去の印刷物もスキャン。
記録にも残るし、書いたものと違って劣化しませんから。
自分のミスで消えちゃうことはあるかもだけど・・・

ダウンロード


【花絵本を購入いただけるショップ】
  • 宮城県  ガーデン・ガーデン 本店
  • 神奈川県 ヨネヤマプランテイション 本店
  • 山梨県  ペレニアルガーデンショップABABA
  • 静岡県  立花ガーデン
  • 愛知県  サンリョー園芸センター 緑店
  • 大阪府  よつ葉や
  • 福岡県  ゆくはし植物園
  • 福岡県  オニヅカバイオシステム
  • 長崎県  ガーデンカルチャー幸田
  • 静岡県  花物語
  • 愛知県  とよた花工房
  • 神奈川県 下田農園(0465-35-2008)他に、下田農園さんから横浜サカタガーデンセンター、朝どれファーミ、成田店







【イベント】
  • 11月7日8日   朝どれファーミ オダチカハルネ店
  • 11月21日、22日   農業祭り 小田原城址公園
ほかに、上記イベント以外の日曜は小田原フラワーガーデン(久野)売店にて下田農園さんが販売しています。

下田農園さんも花物語さんも発送は出来ませんので、お近くにお店がある方は是非、ごらんになってからご購入くださいませ。
「花絵本」は、様々なバリエーションが命、一応品種ごとの種採りはしていますが、一つずつの個性的な美しさには好みもあります。

それぞれの苗は農家さんが注意深く、発芽からポット植え、日照や気温変化にも気を配って、肥料を与え、いつくしんで育ててくれたものです。
苗作りの技術によって、花絵本の種たちは美しく咲くのです。

このほかに、2016年の1月には小田原市のフラワーセンターで、パンジー・ビオラ展も予定されています。

それはまた後日、お知らせします。

2015年10月20日火曜日

秋の便り

いつのまにか秋です。
庭の柿は色づき、去年はたった一個しか熟さずに大方が6月ごろヘタ虫の被害で落果したのに、今年は当たり年らしく鈴なりです。

ご近所さんに一部収穫してもらいましたが、いまいち甘みがのらず・・・なかなか消化出来ません。

今年は鳥たちに振舞おうか。





ご近所さんに少し採ってもらったとき、ヒヨドリたちが騒いでいましたっけ。
横取りされちゃうと思ったんでしょうね。
虫取ったり、肥料(糞)やったりしてるからすっかり自分たちのもののつもりなのかも。実際、フユイチゴやオオシマザクラは種まきから彼らがしたのだし。
土地がだれのものかなんて、人類が勝手にしてるだけですから。

この頃毎日、カラの混群・・・シジュウカラ、エナガ、ヤマガラ、エナガが昼前後にやってきて楽しみです。
同時に朝や夕方にモズが鳴いていて、カラたちが狩りの獲物にならなければいいな、と思います。
たまには獲物がないと、モズも生きてゆけないけれど。
病気の個体や年取った個体は、彼らに食われてモズの体になり、魂はまた新しい肉体に宿るのでしょう。
おかげさまで、そんな輪廻転生が地球上の生命循環には当たり前のことだと理解できるようになりました。

2015年10月19日月曜日

秋ですね!

いつのまにかすっかり秋です。

日本は四季があって、春夏秋冬、それぞれの風物が楽しめるところが「いとをかし」だったはずでしたが、昨今はそれが不明瞭で。
しかし、生物としての時間でいけば、秋は収穫したり、厳しい冬に備えて体に栄養を蓄えたりする季節。木々も夏の間、光合成に努めた葉っぱを足元に落として凍結を防いだり、糖分を蓄えた葉は表土を作ります。
ウサギたちは秋の落ち葉を好んで食べますが、それは糖分があるからでしょうね。
野生の生きものは教えられなくても、ちゃんと冬に備える方法を知っています。
美味しいと思うのかな?
それにしても、ただ糖分を蓄えたり防寒するだけならば、あんなに美しく紅葉する必要はないと思うのに、野山を彩る紅葉の美しさは何故なんでしょう?

地球上の魂は、すべての物質に等しく宿り、それはたぶん「美しく」あることが共通の価値であって、同じ「舟」の乗組員として他者の役にたちたいと感じているのだろうと、わたしは思います。

そしてそれは「量子」ではないかと。

運動能力はかなり失われたままですが、行動が制限された分、思考が深くなりました。

ま、ただの想像ですけれど。



毎年、秋の味覚のリンゴを軽井沢のお得意さまが送って下さるのですが、とても美しくて美味しいのです。
これは栽培される農家の技術によるものですが、人類の美意識と技も捨てたものではありません。
むしろ、人類もたとえば植物や微生物と協力して、地球環境の好循環、安定化を図る技術を磨けばいいのにな、と思います。

微生物の研究で病気の治療が出来、それにノーベル賞を授ける智慧があるのですから。

2015年9月29日火曜日

ショップ お休みのお知らせ


いつも、やまね工房のぬいぐるみを可愛がっていただきありがとうございます。
10月6日(火)〜8日(木)まで 網走店をお休みします。
インターネットショップは休まず営業致します。

以上 網走店からのお知らせでした!

2015年9月23日水曜日

時事ネタをひとつ

最近、50年に一度の災害は毎月、あるいは毎週のように起きるし、安保法案を巡って国会が大変なことになるなど、大きなニュースのオンパレードですね。
その中でオリンピックのエンブレム問題、デザインとデザイナー、作家とアート、このあたりの解釈に大きな齟齬、というか共通認識がそもそもあるのか?という疑問がむくむく湧いてきました。

やまね工房も個人で立ち上げて今年は31年目となり、その間にはコピーされたり・・・
そもそも最初の「やまね」を作った時はほかの人たちの意見を聞いたり、形にする手伝いをしてもらったり、で、もともとのモデルは神さまが創造された自然の産物でもあるわけで。



クレーンゲームの○○ーにコピーされたときは、証拠をでっち上げてくれたけれど、大きな会社には法務部というのがあって、訴訟とかに備える術があるらしい。

で、そもオリジナルとは何か?

デザインとは何ぞや?

意匠を商業的に用いるとき、それによって金銭的な価値を生むものを「デザイン」と言い、権利が生ずるとわたしは解釈しています。

その意匠とは、デザインをする人がいったん自分の脳に取り込んで、その人が習得した技術によって表現したもの。それをオリジナルと呼ぶ。

アナログの表現であった時、その表現は手足や体の部分を使って表現していたから、その表現は人の心を動かす力を持っていたのではないでしょうか。

つまり、感性で感じる「美しいもの」を共感出来る形に表現する技術を習得するためにはもちろん才能も必要だけれど、それなりの時間や手間がかかる。

そして、それを表現するためにも、それなりの時間や手間がかかる。
むしろ、そのかかった時間そのものが、人のこころを動かすのかもしれない。

だから、ネットの世界で探すという労力とかけた時間がそれをする、といういう向きもあるかもしれません。

けれど、それに才能が要るだろうか?



若冲という江戸時代の日本画家がいます。わたしは彼の作品が昔から大好きなのですが、彼の作品からは意匠というか、商業デザインの祖という感じがします。
彼はデザインの他に作家としての作品もたくさん残していて、たくさんのスケッチや鶏たちとの日常的なスキンシップと言えるような関係がかの作品をうんだとわたしは思います。
あくなき表現への深淵な努力、膨大な素描の先にオリジナルのデザインがある。

それを百年以上時間がたっても感じさせる力が、その作品にはあるのです。

もちろん、見る側にも感性は必要ですが・・・

表現の方法として「コラージュ」とか、素材として既存の何かを分解したりして使うこともあります。

でも、そのときも表現者は表現したいテーマに沿った素材を時間をかけて探し、かつ自らの美意識に添ってコラージュするのです。

そして、それがほかの人の感性に触れてこころを動かすとき、はじめて評価されます。

だから、わたしはネット上で拾ってきた素材をデジタルで組み合わせただけのもので商いをして、それをオリジナルと言ってほしくありません。

零細製造業の、「職人ばか」のつぶやきでした・・・



画像は久しぶりに仕上げた「たぬきの子」・・・製作はスタッフのKさんで、わたしは仕上げだけ(笑い)上高地ビジターセンターへ
宇都宮、遠藤工房作「やまねたち」の仕上げは94歳になった我が家のターシャ。

2015年9月21日月曜日

タイムトラベル

最近、ずっと疎遠だった親戚の中に、同じ遺伝子を発見しました。

若くして亡くなった「いとこ」が、ミステリー小説を書いたり、作曲や演奏をしたものとネット上で出会ったのです。

4つ下の、彼の存在はそんなに近いものではなく、そういうことをしていた、というのは知っていたのですが、具体的には全く知りませんでした。

彼の兄弟と、正直、大人になってから始めてメールのやり取りをして、その「作品」と出会ったのです。

今度の臨死体験以来、別の人の著作の中で故人である先輩と再会したり、園芸作業の助っ人をやはり故人である「園芸の師匠」ゆかりの人が偶然手伝って下さったり・・・

記憶や人と人のつながりの中で、人は亡くなっても生きているんだな、と感じたものですが。

以前にも書いた気がしますけれど、現代美術の作家である友人と、植物をテーマにした作品について話していたときに、南半球の作家さんとの会話で地球の反対側でも、同じ時代を共有しているということで、同じメッセージを受けた気がする、というような内容があって、同じ時代に生きて同じ映像を見たり、感じた空気感を表現することには何か共通点がある気がします。たぶん、言葉によらない感覚を、言葉ではなく感性で感じることが出来るもので表現するからでしょうね。

こういう感じを得たとき、国や種族を越えた理解や共有があり得ると信じられます。

言葉にしてしまうと、謀や虚偽が混ざってもわかりにくい。

だから、感性は大切だと思うのです。

自然に対して謙虚に学ぶ姿勢があれば、その禍を避ける術を教えてくれるかもしれません。

また脱線しちゃったけど・・・

これは40年以上前に「製本」したわたしの作品です。「星新一」にかなり影響を受けています。でも、パクリじゃないですよ。オリジナルです。

ダウンロードする(全9ページ)

だいぶシミが出来たり、痛んでいますけれど。

2015年8月31日月曜日

行きつ戻りつ・・・

ある日突然、脳が壊れるというのは、本当に理解しがたいことです。

現実が脳の中身と文字通り解離してしまっていて、すり合わせることが困難。

もちろん、体の部品のどこかに不具合があっても、生活は変わってしまうし、普遍であると思っていたことはすべて幻想であって、現実は日々刻々変化するものなんですね。
考えれば当たり前のことなんだけど。

そして、可能性としては死んでたかもしれないし、寝たきりになったかもしれないのが、毎日目覚めて呼吸して、目も見えるし会話も出来るし、ご飯も食べられるしトイレにも自分で行ける。

だから、日々感謝、これ幸運とみなさんのおかげさまで。

なんだけど、やっぱりいろいろ凹む訳です。

以前のようには何も出来ないから。

そんな中、ふと思いついたのが、絵を描くこと。

前にも書きましたが、血管が裂けて手術を受け、半年の入院中最初に出来たのが絵を描くことでした。
体の両側に麻痺があり、口から食事が出来なくて、車イスに座っていることもままならないころから、ベッドで紙と鉛筆を持ち始めました。そして、文字は書けないのになぜか絵は描けたのです。

体幹機能障害はどうやら元に戻らないらしい、と感じはじめた頃、主治医の院長が言ってくれた一言に励まされた・・・「あんたの才能がなくなっちゃったわけじゃないから」と。
院長も声楽の才能をお持ちで、年に何度か病院でコンサートを開き、ご自身もそれを披露されている方なので、言葉が身に沁みました。
身体機能は一部失われても、感性はかえって鋭くなったと自覚しています。

もちろん、入院や数々のダメージで衰えた筋力や免疫力は鍛え直す必要があって、それには年単位の時間がかかるけれど、力仕事を最初からする必要はなし。

で、入院中に描いた絵から・・・

そろそろスケッチを始めようかな、と思うこの頃。

添付のスキャン画像は・・・

新聞に載っていた「あなぐま」の記事と、それを描いたスケッチ


友人が送ってくれた、手描きによる樹木の図鑑を参考に、木の葉と木の実を描
いたもの・・・これをアレンジして小さなカードにし、お世話になった人たちに
もらってもらった(何かお礼をしたくて、金品でないものということで。先方に
は迷惑だったかもだけど)


退院してから、スケッチの手ほどきをする機会があって、そのとき自分も描い
てみたもの


すべて鉛筆と色鉛筆

これと並行して「春はどこから」の色鉛筆による「塗り絵」を入院中の後半2カ月くらいで完成させた。

2015年7月31日金曜日

夏休み

暑中お見舞い申し上げます!
厳しい暑さが続いておりますがいかがお過ごしですか?
熱中症にはくれぐれもお気をつけ下さい。

さて夏休みには皆さんいろいろなところにお出かけでしょうか?
やまね工房のぬいぐるみたちもいろいろなところで皆さんをお待ちしていると思います。

網走店にもたくさんのご家族連れの方たちに来て頂いています。

そして、昨日網走店に来店していただいたご家族の方たちなのですが、小学生(2年生ぐらいかな)の男の子がこんな言葉を残していってくれました。



ももんがのぬいぐるみを持っていたのですが
いつも持っているらしく毛が丸まって毛玉のようになっていたので
「ブラシをかけてきれいにしてあげようか?」と声をかけましたらその子は「野生のままがいいから、いいの!」と即答しました。

野生のまま?・・・その子にとってそのももんがは生き物なんでしょうね。新たにえぞりすを買っていかれたのですがそのえぞりすも野生になるのはそう遠くなさそうです。

とても心和むひとときでした。(網走店より)

2015年7月28日火曜日

やまね工房のこれから

5月の連休明けで女子美大の講師は自主的に卒業させてもらうことにしました。

7/27 朝日

首にならなかったのは有り難かったし、製作が難しい後遺症が残ってしまった現実を前に、講師の仕事は「出来ること」だと思っていたのですが・・・だんだん時間が経過して、脳が現実を理解できるようになっきたらしく、助っ人の必要性や通勤のリスク、長時間の通勤などに現実性が無いと気付きました。

本当はもっと早く決断するべきだったのかもしれませんが、この、突然の事故みたいな「病・・・くも膜下出血」が原因なので、仕方ありません。

通勤というリスクなしで、現実的に、「出来ること」を探さねばなりません。

それは、もちろん、生活の糧を生み出すような仕事。と、もうひとつ。

わたしがやまね工房を作ったときに考えたこと。

生命として地球に生まれたものとして、その存続のために、役に立ちたい。

この現代社会で「生きる」ということには、多くの矛盾があります。

多くの野生の生きものは、生命体としての地球の循環に、参加する、というよりはその一部となって生きていますが、現代の人類はたぶん、唯一それに参加していないからです。

感受性が強い人はさらに、生きていること自体が、地球の存続を妨害しているように感じてしまう、という矛盾。

現代の科学技術を持ってすれば、循環を促進して、それに参加することも可能なはずなのに、なぜそうできないのだろう?

2011年の東日本大震災のあと、もしかしたらそのような社会に転換出来るかもしれない・・・と思ったのですが、現実はそんなに甘くなくて。

でも、小さな日常の中で、確かに考え方を転換した人たちもいると感じるこの頃。

この肉体では出来ることはそんなにないけど。

「やまね工房」は、小さなぬいぐるみ屋だけれど、物作りだけではなくてこれはわたしの「生き方」みたいなもので、展示やブログでの「表現」が全部セットなのです。

工房窓枠のヘブンリーブルー

「やまね工房」を始めたときは、こんなふうな仕事の仕方は、なかなか理解してもらえませんでした。メーカーになりたいのか、デザイナーになりたいのか、作家になりたいのか?
どれかひとつではなく、全部=わたし自身みたいな。結局欲張り?

ある意味、会社を私物化しているようかもしれないけど。

でもそれはわたしだけのものではなく。

ほかの人がやりたい、と思ったことを実現する場でもありたいと思ったのですが・・・

そのためには技術も資本も、能力も、不足していたのだと思います。

これからの時代は、能力や技術は必要ですが、ある意味資本が無くても、腕力が無くても、社会を変えられるような大きなウェーブや、地域発の「根っこのある」ささやかで着実な「生き方」が生まれる可能性もある、というか、すでに生まれていると感じます。

様々なメディアの中や、出会った人々との会話の中に、それを見つけて。
オトナの務めはあきらめないこと。

2015年7月27日月曜日

ツシマヤマネコ

久しぶりに作品の原稿です。

2014年 年末、しばらく前に納品した、「ツシマヤマネコ体重入り」が、修理の依頼、ということで工房に帰ってきました。
教材として製作したもので、対馬で保護された野生個体を資料として製作した、リアルなものです。対馬の野生生物保護センターと、繁殖例のある井の頭動物園に納品しています。



このうち、対馬のセンターから帰ってきたそれは、野生ネコの体重で体表の化繊生地はつぶれ、あちこちほつれてぼろぼろです。

教材という性質上、あまり状態の悪いものは適さない(変色したりはげたりした剥製標本もそうだと思います)という判断で、修理することはお断りさせていただきました。
で、その代わり、最近の例として、小笠原のアホウドリ雛で試した、リアルで重くないぬいぐるみのいわばレプリカと、体重を体感するための重り入りそれ風バッグの組み合わせが出来ないかな~、と考えました。
で、2階のデッドストックの中に、前回試作で作成した、ツシマヤマネコ頭部と子猫のパペット作りかけ、を発見しました。



最近は生産の現場が国内になくなってしまったので、良質の材料が手に入らず、製作そのものがどんどん難しくなっています。
その上、なかなか改善しない自分の体のこと、在庫の中から使えそうな材料を引っ張り出して、新しい型を作り、以前のように彩色で仕上げることも難しい。このデッドストックを何とか生かせないかな~、と考えました。





で、途中、猫好きな比較的近所在住の「助っ人」の力も借りながら、何とか製作して。
「春ごろ」の予定が初夏にずれ込みましたが、何とか納品にこぎつけました。

小学校で、実際に教材として使われいる画像もいただき、掲載の許可をいただいたのでご紹介させていただきます。