犬と人の生物学

最近、本の話題が多いです。
まだ目の筋肉が整っていないので、長時間の読書は出来ないのですが。
おかげさまで知的好奇心だけは失くさなかった、というか以前に増した気がします。単純に時間がある、ということかもしれませんけれど。


この本は築地書館というところから出版された犬についての、本業が心理学者の書で、ご本人の犬好き・・・を心理学的考察や、生物学に照らした「珍しい」中身です。愛犬家というくくりで言うところの、擬人化されたものは正直少し苦手なので、わたしにはぴったり!「築地書館さんは、以前わたしが出入りしていた「科学ジャーナリストの会」で、ちょっとだけお付き合いのあった本屋さんです。

今の時代、紙の本で科学という分野の出版物を「飯の種」にするのはなかなか困難だと察せられます。

で、出版リストは毎年、年賀状代わりにいただくのですが、今までは正直時間が無くて、また書棚のスペースも少なくて(資料になる図鑑や写真の大きいサイズのものが多くて・・・入りきれない)控えていたのです。本を処分するの嫌だし。
新聞広告で見て、電話注文しちゃいました。このように、書店の営業も難しい昨今ですね、残念ながら。

本来は書店で出会って、面白そうな内容とか、装丁の美しさ、手触りなんかを確認してから、うちに連れて帰るのが理想なのでしょうけれど。
築地書館さんの出版される本は、たまたまわたしの趣味・趣向にぴったりのものが多いです。あとでご紹介しますが、長谷川哲雄さんの野生植物と昆虫を描いたものも。
また脱線しちゃいました・・・

犬と人との生物学は、言ってみればその進化を含む歴史というか、常々わたしが感じていた、「犬と人との友情」というかともに進化してきたお約束みたいなもの。それが専門の研究者としての目から見て、証明されてゆくみたいな感じでした。

犬と人とは、最初「狩り」という共通の目的のために近づいて共生してきたのでしょうけれど、人間同士のように利害の関係だけではなく、思いやりや「愛」を持っているとわたしは感じます。でなければ、盲導犬や介助犬のように、自らの命を賭して助けてくれるはずはありませんもの。

パンジーの育種を通じて、植物と人、やほかの生きものの間にも、それがあると感じるようになりました。というか、それは個体間の問題ではなく、世代を重ねた歴史そのものかもしれませんね。
植物は「好き」はあっても「嫌い」とはっきり思う人はないかもしれませんが、犬は嫌いな人たちもいらっしゃいます。嫌いな人たちが好きになってくれればうれしいですが、強制することは出来ないし、個体間には相性もあるでしょう。だから、犬好きの心理学専門家がこんな書物を著わしてくださるのは愛犬家の一人としてとてもありがたいことだと思います。

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