さとやま暮らし

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2006年5月1日月曜日

ヤママユ


 前回に引き続きちょっときもわるの虫くんです。小学生のころ、母方の田舎である新潟の豪雪地方で、そのころまだ養蚕をしていた親戚の家からいとこが「繭」をいくつかもらってきた。今から思えばきっと「不良品」だったのだろうが、その繭は普通繭よりちょっと大きないわゆる「二つ玉」で、中には2匹のカイコガが蛹を作っていた。その中から2つの繭をもらって帰った私は、母の昔取った杵柄と二人三脚で養蚕のまねごとをしたのだった。 もっとも、翌年にはカイコがもっと増えて、桑の葉を集めるのに確か父の手も借り、出来上がった繭を煮て「真綿」を作る段になると、母が本気で取り組んでいたような気もするが・・・なんだか2~3年はそうやって自家養蚕をしていた記憶がある。繭を煮て、出てきたさなぎは池の鯉が食べ、おかげで鯉たちはぶくぶくの肥満体だった記憶がある。
 日本ではこのさなぎを人の食用にはしないのだが、なんでも韓国ではこれを甘栗のように炒って露天で売っているそうな。いつかさくらももこさんの書いたもので読んでびっくりしたものだが、たしかに♀の蛹は卵がいっぱいで栄養がありそうだ。私はちょっと食べられそうにないけど。
そう、その当時はたしかにカイコを素手でつかめたし、毎日世話をしているうちにちょっとかわいくも思えたのだった。
カイコの方も長年人に飼われて慣れているのか、さわっても身をよじって嫌がるそぶりなど見せず、おとなしいというかおっとりしたものだった。
でもやっぱり、そんなカイコでもオトナになったら(私が)きもわる。
小さくてもそれなのに、えーっ拡大するの?は前回と同じ。
で結果はこの通り。
 カイコは小学生の時に飼っていた記憶が少しあったのと、ヤママユのあとに作ったのでいくらか楽でした。
素材も乳白色のフェルトがピタリだったし・・・本当は触ったときのひんやり感が出せるともっと良かったのですが、見た目の質感はほぼ当たっていると思います。縮小してみると本物みたいだし。


実際はヤママユと同じく50センチ程度あるのですが、画像で見るとなんだか大きく見えないですね。
きっと記憶の中に大きさが概念としてあるので、大きく見えにくいのかもしれません。縮小するとけっこうなんでもかわいく見えるのですが、拡大するとバランスが難しくて、まとまらないものが多いです。
今回、苦手な虫で、なおかつ拡大という難題でしたが、おかげさまで虫、拡大の面白さに少し目覚めてしまった感じです。
機会があったらまた作ってもいいかな、なんて。
これは前回のヤママユとともに白川郷自然學校の教材として使われています

庭仕事

 青葉に風香る5月、一番いい季節のはずなのに今年はなんだか雨ばかり・・・
植物にとって雨は太陽とともに大切な生長の要素ですが、雨が多い分日照時間は不足して、関東地方では今月の総日照時間は5月半ばの時点で例年の6割程度ということです。その分気温も安定しないので、夏野菜の苗はさっぱり育たず市販の野菜もじわじわ値上がりしているようです。
そして、今年の冬は寒さが続いたためか里芋の種芋が全滅してしまいました。
「太郎」という種類の里芋で親芋を食べるのですが、ほくほくしてとてもおいしく、ここ数年毎年栽培していたのにとても残念です。
 というわけで、今期の畑仕事は出鼻をくじかれた感じです。
庭のほとんどを犬が走り回るので野菜の場所は年々狭くなり、それでもにがうりやきゅうり、トマトなど春になるとせかされるように種まきをしてしまいます。
そんな苗たちが今年はちっとも大きくなりません・・・とほほ。
まあたくましい彼らのこと、充分な日射しと温度が安定してあればあっというまにぐんぐんと大きくなるのですが、果たして今年の夏はどんな夏になるのでしょうか。



 雨の多い季節には、湿度が高いために炭焼きは適さず、どちらかといえば寒中の真冬が最適なのですが、去年切った椿がまだ少し残っていたのでシーズン最後の炭焼きをしました。 
 ゴールデンウイーク中には、この炭焼き窯と隣の煉瓦窯で友人たちとアウトドアクッキング&ガーデンパーティーを楽しみましたが、だんだん窯の使い方に慣れてきて、ピザもパンも上手に焼けるようになってきました。
ピザはオーブンで焼くよりもずっとぱりっと香ばしく、おいしく焼けます。
パンも欲が出て、各種小麦や天然酵母をネットで探す有様。なんだかはまります。
焼きたては説明出来ないくらいおいしいですよ。
それからこの窯で焼く焼き芋は絶品です。もちろんおいしいお芋でないとだめですけど。

 うちの犬たちは薩摩芋(とくに焼き芋)が大好きなので、友人たちとのガーデンパーティーに続き、やまね工房スタッフ一同(3人+3匹)ご近所さんなどと炭焼き&焼き芋?パーティーをしました。
その日、夕方から雨が降り出し、炭焼きはビニールで覆ったもののいまいちで終了、パン、ピザ、焼き芋は好評のうちに完食、ということになりました。
煉瓦で囲った窯で炭や薪を燃やし、微生物の助けを借りておいしいものを作る、
というかなり原始的な作業を通じ、改めて先人の知恵に感服したひとときでした。
パン作りにさらにはまりそう?!

そうそう、今月はパンジー、ビオラ育種にとって大切な種取りの季節、去年からの苦労が実る時!のはずなのに!???この雨め!
せっかく気合いを入れて受粉をしたのに、ほとんどが露地のベランダでは種が未熟のまま腐ったり、カビが生えたり、急に日が差して乾いたため勝手にはじけたり、と散々な結果になりました。
もっとも欲張って親株をたくさん確保しすぎたために、管理しきれなかったというのが一番大きな敗因かも・・・あーあ。今後の教訓です。
採った種を乾燥させて整理し、種まきの季節まで少しお休みです。と言っても種まきまであと3ヶ月程度ですが。

 種採りを終えた株はまだぽつぽつ花を咲かせています。もともとビオラは宿根草で、涼しい原産地では夏を越すのですが、日本の夏は苦手なようで寒地など条件が良いところでない限り、ほとんどが夏には枯死してしまいます。
そんな少しお疲れの株に、どこで越冬したのかあの温暖化の権化「ツマグロヒョウモン」がやって来ました。葉の裏や茎におしりをくっつけて産卵しています。
この冬はあんなに寒かったのに。やっぱりこの夏も暑いのかなー。

なんだか話題がばらばらの今月でした。
ああ、忙しかった。

メッセージ

気がついたら5月も半ば過ぎ、今月もすっかり遅くなってしまいました。
今年は4月も寒い日が多く、5月になってから五月晴れはどこへやら、雨の日や曇りばかり・・・もう梅雨に入っちゃったのかしらと思うくらいです。
おかげでカエルばかりが元気に鳴く毎日です。
とはいえゴールデンウイーク中には友人が集まって、庭の窯でピザやパンを焼きちょっとしたガーデンパーティーを楽しんだり、そのあとシーズン最後の炭焼きもしたり、少しだけ5月の風を楽しみました。

 今年は冬の鳥たちがとても遅れてやって来たり、あるいはほとんど姿を見せなかったりして、かなり心配しましたが、夏の鳥たちは早々にやってきたイワツバメを筆頭に、平年並みかむしろやや早いご到着のようです。
ゴールデンウイーク明けには夕方まだ明るい時間に、フクロウの声と、カッコウの一声をベランダで聞きました。
ホトトギスはこの頃、うるさいくらいに鳴いていますが、カッコウの声はここではめったに聞こえません。聞こえたのはその一声だけだったので、たぶん旅の途中にちょっと鳴いてみただけだったのでしょう。

 その後もサンコウチョウや、種類を特定出来ない美しいさえずりが、裏山から随時聞こえてきて、お天気はいまいちなものの、鳥たちが初夏の到来を知らせているようです。
そうして昼間は鳥たちがさえずり、夜や雨の日にはシュレーゲルアオガエルが数匹、輪唱よろしく交互に鳴いています。
一昨年の夏前のこと、隣の空き地で発泡スチロールに接した植木鉢の中に産まれた泡の卵を、中の水を捨てるというので軒下のメダカ水槽に保護しました。
そして、たくさんのミニアオガエルたちが、水槽から巣立っていったのですが今年、カエルの声がやけに近くで聞こえると思ったら、なんと一匹が軒下の水槽に張り付いて鳴いていました。

ときどき場所があっちの隅からこっちの隅に、近くのアジサイの葉にと移動するのですが、遠くへ行かないでたいていその辺で鳴いています。
それでじっくり聞いてみると、カエルたちも鳥のように、いろいろな節回しで歌っているように聞こえます。まるでカエルの合唱の歌のようですね。

ベランダのすぐ前の山桜には毎日のようにウグイスがやって来ますし、キジバトはどうやら椿の木で2回目の子育てをしているようです。
なんだか彼らが隣人のようで、姿が見えないと心配になったりします。

ここ数日の気温の上昇で、ヤマアカガエルのおたまじゃくしがいる「池もどき」には、天敵のヒバカリ(おたまじゃくしを食べる小型のへび)がつかっていたし、1メートルくらいのヤマカガシも見かけたので、鳥やカエルたちが心配です。
まあ、彼らも隣人のうちなのですが・・・やっぱりあまり会いたくはないですね。

 小さな庭という空間にも、これからの季節はドラマがいっぱいです。
すべての生き物にとってこの夏が平穏無事に、ということはありえなくても、せめて当たり前の夏の気候であってほしいと願うばかりです。