さとやま暮らし

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2004年6月19日土曜日

メッセージ

雨のなか、どこかでカエルが鳴いている、と思ったら仕事場のすぐ前にあるヒメシャラの木の上でした。4月の終わりのことです。


ここ3年、以前は聞こえなかったアオガエルの鳴き声が、梅雨どきを前後して庭で聞かれるようになり、正体を確かめたいとずっと思っていたのですが、緑生い茂る季節、樹幹の中から声はすれども姿はなかなか見つからず「まぼろし」、いまだ「まぼろし」。

それが今年5月の終わりごろ、ようやく彼女が見つかったらしく、はじめて卵を産みました。たったひとつ生まれた泡の中の卵は(卵は泡の中にかたまってけっこうたくさん入っているが、泡の塊はひとつだけ)数日中にクリーム色の黄身?をお腹にたくわえたひょろひょろの小さなおたまじゃくしになりました。正確にはこの卵は我が家で生まれたわけではなくて、話せばなが~いいきさつがあるのですが、とにかくいまこの卵たちは、うちの軒下の水槽の中で先住のヤゴに多少食われたものの、ぷっくり太ったころころのおたまに成長しています。

そもそも今年は、いつも1月か2月にうちの池もどきに産卵にやってくるヤマアカガエルが、今年は来ないのかな、と思うぐらい遅く、しかもいつもは2つ生まれるのに1卵塊しか産卵しなかったのです。そして、5月のある日、うちと地続きの「トナリの空き地」で野菜などを育てているご近所さんが「おたまじゃくしいらない?」と言ってくれて、???と思ったら、どうも今年はヤマアカガエルがもうひとつの卵をその空き地の、水がたまった発泡スチロール箱の中に産んだようで・・・・。

結局、水を捨てて中になにか植えるというご近所さんから、ヤゴが何匹かと大きく育ったおたま数十匹を引き取って、今年は密度の少ないうちの池もどきに放したのでした。
 それから数日後、ご近所さんはゴム手袋の手に今度は泡の塊を乗せて、これもカエルの卵だよね~、と持ってきてくれたのでした。私はそれを軒下のいつのまにかヤゴが数匹いるほぼ空家の水槽の、炭を入れた袋の上にそっと載せました。水面すれすれのところで、中身の卵の中にはクリーム色のしっぽがひらひら動いていました。

この卵は、なんでも例の発泡スチロール箱のわきにあった、あじさいの鉢の土に半ば埋もれて、乗っかっていたとのこと。すでに発泡スチロールはそこに無く、もし見つけてもらえなければ、小さいクリーム色のおたまじゃくしは水中を泳ぐことなく干からびるところでした。すんでのところで発見され、小さい水槽の中とはいえ泳ぎ出すことが出来てめでたしめでたし。

それにしても今の時代、カエルが産卵場所を探すというのはかなり困難なんですね。同情するとともに、とうぶん池もどきは廃止できないね・・・と思いました。かなりあてにされているようです。それにしても、おとなりの発泡スチロールのほうが人気とは、ちょっと複雑な心境。

おたまたちが無事カエルになれますように。ちなみに卵の状態からカエルはシュレーゲルアオガエルのようです。モリアオガエルを期待していたのですが。あとひとつ発見。よくこういう小さい水溜りにはボウフラが発生して、蚊が増える、と嫌われるのですが、おもしろいことにかなり小さなものでも夏を越した水溜りには必ずといっていいほどヤゴがいて、ボウフラは見あたらないのです。新しい水溜りや、トンボが入れない場所にある水溜りはボウフラの天国です。草薮の中の小さな水溜りでも、空とつながっていればそこはヤゴやおたまじゃくしの湧く命の泉になります。自然の力ってすごいですね。

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