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卯の花の頃、木々は若葉萌え、小鳥たちはさえずり、雛を孵し、森や野山はにぎやかな季節になりました。 この季節は、夜になってもなにかとにぎやかです。わたしのところでは道路に面しているため、夜になっても車の音にさえぎられて、気がつかないことも多いのですが、なんとなく耳に入ると、ちょっと山際によって耳を澄ませてみます。すると「ホーホー」・・・「ゴロスケホーホー」とか、なんだかわけのわからない「ぎゃおぎゃお」だとか、たまには上空からピィオピィオ」とか、夜中なのに「ぐわっぐわっ」とか聞こえてきます。今ごろからは昼間もたまに鳴きますが、夜にテレビの音に混じってアオガエルの声が聞こえてくることもあります。 残念ながら近頃は、静かな時間というのはあまりなくて、深夜でも灯りは煌煌とあたりを照らすので、それらを静かに楽しむのは難しくなりました。でも、案外身近に意外な野生の生き物はいるもので、そんな環境にも慣れっこになっているのでしょうか。たくましく生活しています。そして、1度耳を澄ませてきちんと聞けば、次からは雑音の中でもちゃんと耳が「見つけて」くれたりします。そういう自然の音には、遥かなご先祖の時代から聞いてきた懐かしさがあるのでしょうね。 そんなことを考えていたら、網走の暗闇で出会ったきつねの家族を思い出してしまいました。もう20年以上前、どさんこ馬を飼っているお宅にお世話になっていたときのことです。ある日、もう雪がとけて水芭蕉も大きな葉が出るころ、夕闇・・・というか街燈などないのでもう真っ暗な中、小さな草地にヤギをつないであって、その近くにぼんやり腰を下ろしていました。 すると、どこからかその「けはい」はやってきて、ヤギと私の周りを行ったり来り、軽やかにぴょんぴょん、ざざざっという音がします。まるで子犬が駆け回って遊んでいるようです。どちらが先だったかの記憶はないのですが、近くの谷地で山菜採りをしたとき、小さな子狐を見かけました。たぶんそれに違いないのですが、全く姿が見えなくても、実に楽しそうに遊んでいるらしいのが感じられました。 こちらの存在に気づかないわけではないと思うのですが、きっと夜の闇が彼らを大胆にさせたのでしょう。貴重な体験でした。いまでも目に浮かぶ(見てないのに)楽しい思い出です。 「フリースのぬいぐるみ作り」講習会 網走にすむ羊たちからとれた「羊毛綿」を詰め、手足の