さとやま暮らし

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2004年4月19日月曜日

メッセージ

桜の花びらがはらはらとこぼれ、暖かい日差しの中を小鳥たちがさえずる季節になりました。冬の間、何種類かが一緒に群れていた小鳥たちも、気がつけばカップルで巣箱をのぞいたりしています。



新芽の明るい緑色や、淡いピンクの桃の花の間からにぎやかなさえずりが聞こえて、なんだか鳥たちも春を喜んでいるようです。まだ少し寒い日が交互にやってきますが、植物はどれも新芽を伸ばし、つぼみをふくらませ、眠っていたエネルギーを一気に放っているようです。こんな季節、かつて狩猟採集生活をしていたご先祖の記憶が、ふとよみがえったりします。

枯れたように見える茎から、とてもやわらかく「美味しそう」な緑が芽吹いていると、ついつい摘み取っていただきたくなってしまう・・・。栄養もありそうだし。ちょっと「アク」はありそうだけど。もちろんどれでも食べられるわけではないけれど、うちで毎年この時期にいただくのは「アケビ」の新芽、エゾウコギの新芽、「木の芽」といわれるサンショ、などなど。母は土手の上のゼンマイが気になるし、てんぷらならウドやハナイカダ、ハルジョオンや畑ワサビの葉とか、庭を一周すればけっこう集まるものです。アケビの新芽は毎年おとうふで「白和え」にします。

そんな山菜は、一番最初に出てくるやわらかい新芽を少しだけ摘み取っていただくもので、植物はちゃんと次の芽を用意していると、かつての人々は知っていたのでしょう。だから山菜は1番芽を摘み取られても、かえって丈夫な新芽をたくさん出して、来年もまた同じように収穫できるのです。

そんなことを考えていたら、かつて網走で「こごみ」を採りながら子狐たちに会ったのを思い出しました。巣から出てきたばかりであろう数匹の子狐が、山菜採りの私のわきを「がさがさ、ぴょんぴょん」と通りすぎていったというだけの出会いでしたが、野生の生き物と人との自然な出合いを体験できたひとときでした。

この季節ならではの貴重な味、少しだけ大事に摘んでいただきましょう。