さとやま暮らし

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2003年10月19日日曜日

メッセージ

暑い9月が、20日すぎに帯広での展示を終えて帰宅したら、まるで北海道の空気を連れて帰ったように、ぱったりと秋になってしまいました。



ある日を境に、すとんと秋になったようでセミも面食らっていましたが、10月の声を聞いたら、さすがにセミは気配がなくなり、夜にはコオロギがうるさいくらいです。去年はかなり冷えた日があったので、アオマツムシはいないかと思えば、しっかり出てきて声を張り上げています。彼らは南の方からやって来た、寒さが苦手な連中なので、冬が寒い年には現れないこともあるのですが、緑色の平べったい体に似合わず、ふだんは隠している羽でけっこう飛ぶので、その翌年にはまたちゃっかり出てきたりもするのです。

秋の鳥といえばモズですが、空が高くまで澄んで木の葉が少し色づく頃、梢に止まって鳴いているモズを見かけることは多いものです。多くの鳥は、春、繁殖の季節にそれぞれ自慢の喉を披露するのですが、モズの秋の声はいったい何を意味しているのでしょうか。獲物を捕るために必要なエリアで、縄張り宣言をしているのでしょうか。それとは別に、藪のなかでぶつぶつとつぶやくように鳴いているモズを見かけることもあります。よく聞いていると、声は小さいのですがメジロやそのほかの、いろいろな鳥の声を織り交ぜてまるで鼻歌のように歌っています。

モズは肉食で、小鳥も捕らえて食べるので、このようにして他の鳥をおびきよせるという説もあるのですが、今日はおもしろい光景を目にしました。梢に止まった1羽のモズの周りを、1羽のキセキレイがあちらへ飛んだりこちらへ飛んだりしながらけん制しているようなのでした。キセキレイというのは河原などによくいる尾の長い小鳥で、モズよりも少し小さく、虫が主食なのでモズのようにするどいくちばしも、足も持っていません。それが、どうやらモズを脅かしているようなのです。

そして、モズはベランダから見ていた私に近い枝へ移動してきたのですが、「あんた、けん制されてるねえ」と思わず声を掛けた私を後目に、反対側の山の方へ飛び去りました。するとどうでしょう、アンテナの上で見張っていたキセキレイは、飛び去るモズを追いかけてゆき、攻撃をしかけるではありませんか。いったい何を考えているのでしょう。

考えられるのは、キセキレイに遅い生まれの雛鳥がいた、あるいは自分の縄張りを単に守りたかった、あるいはモズに何か恨みがあった、のかも知れません。いずれにしても、答えを知っているのはキセキレイ本鳥だけ・・・

弱いものが、強いものをやっつけるっていうことが鳥の世界にもけっこうあるんですね。ちょっと勇気をもらいました。

『北の秋』展
展示された魚の種類は、鮭・オショロコマ・サクラマス・ヤマメなど、布(シルク・コットンなど)を手染めして製作しました。狩りをするシマフクロウ(羽を広げたら1m50cm)や
森の動物達も展示されました。